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脱炭素と一体の支援を 大商連が要請、大阪市が回答 「仕組み検討したい」第3543号2023年2月20日付脱炭素への設備投資を地域の中小業者に発注する「大阪版グリーン・ニューディール」の提案もした大商連の大阪市交渉 「カジノをやめ、中小業者の...
02/03/2023

脱炭素と一体の支援を 大商連が要請、大阪市が回答 「仕組み検討したい」

第3543号2023年2月20日付

脱炭素への設備投資を地域の中小業者に発注する「大阪版グリーン・ニューディール」の提案もした大商連の大阪市交渉
 「カジノをやめ、中小業者の仕事おこしで成長を」―。

大阪商工団体連合会(大商連)は1月20日、大阪市と交渉し、市内14民主商工会(民商)から35人が参加。中小業者への直接支援策と脱炭素対策の抜本拡充などを求めました。

 この日までに市内21民商が各行政区に、要望書を提出し懇談に取り組んできました。参加者は「コロナ禍で売り上げが半減し、今度は材料、電気代の高騰で大打撃」(製造業)、「燃油の値上がりが直撃している。

万博やカジノをやめて業者支援を」(運輸業)など厳しい実態を告発。

 応対した経済戦略局が「中小業者支援策はプレミアム付き商品券だけ」との回答に終始するので、「商品券は小売りやサービスに限られ、小規模限定でもない。中小業者支援の観点が乏しい」と指摘し「直ちに新たな支援策を」と求めました。

 脱炭素対策では、市が大阪府と進めている「無料省エネ診断」「省エネ最適化診断」「省エネコストカットまるごと事業」がそれぞれ年間12件、8件、30件で募集停止になっている事実を指摘し、不十分な人員・予算の拡充を求めました。

 また、市内の中小業者の発展と一体で進める脱炭素対策が不可欠であるのに、市の施策は域外の大企業をもうけさせていると追及。環境局は「地域経済の発展と一体で取り組み、その中で中小業者支援を位置付ける」と回答しました。

 脱炭素に必要な設備投資を地域の中小業者に発注する仕組みをつくることで域外への所得流出に歯止めをかける「大阪版グリーン・ニューディール」を一緒に進めようと提案すると、

環境局は「地域の中小業者に発注する仕組みなど検討したい」と応じました。
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確定申告のワンポイントアドバイス(11)税額控除(住宅ローン控除など)第3543号2023年2月20日付 事業所得や不動産所得などの所得金額を求め、所得控除を差し引けば、課税される所得金額が計算できます。前回は寄附金控除を中心に解説しました...
28/02/2023

確定申告のワンポイントアドバイス(11)税額控除(住宅ローン控除など)

第3543号2023年2月20日付

 事業所得や不動産所得などの所得金額を求め、所得控除を差し引けば、課税される所得金額が計算できます。前回は寄附金控除を中心に解説しましたが、今回はその他の税額控除について解説します。

 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)は、住宅取得の政策減税として導入されました。現在も毎年改正を経ていますが、住宅購入の際には大きな減税を受けることができます。

 住宅ローン控除の適用要件は、①住宅の床面積が40平方メートル以上であり、かつ、床面積の2分の1以上が自己の居住用であること②中古住宅の場合は、建築日から取得日まで20年(マンションなどは25年)以下であること③建物が耐震基準を満たしている④住宅ローンの借入期間が10年以上―などです。

 住宅の住み替えについては、転居前の自宅を売却した時に、譲渡所得の特別控除を適用することもありますが、住宅ローン控除との併用はできません。住み替えた場合は、どちらを適用するかの検討が必要になります。

 次に配当控除について解説します。上場株式等の配当等の収入がある場合は、①総合課税による確定申告②分離課税による確定申告③申告不要(源泉徴収のみ)―のいずれかの方法を選択することになります。

 このうち、配当控除の適用があるのは①だけです。ただし、①を選択し、確定申告した場合には、所得金額に変動があるため、住民税に影響を及ぼす場合があります。仮に住民税が増えると、国民健康保険料や医療費の窓口負担率、あるいはシルバーパスの交付に影響が生じることもあるので、どれを適用するかは慎重に選択してください。

 最後に、所得税は所得が増えると、増えた所得に応じて税率が上がる超過累進税率(総合課税)と、所得の金額に関係なく一律の税率を用いる比例税率(分離課税)の2種類があります。昨今、話題になっている「1億円の壁」は、高額所得者が分離課税を利用することで、高額所得部分に低い税率が適用されるために起こっています。

 租税は、各人の負担能力に応じて納税をするというのが基本原則で、これを「応能負担原則」といいます。高額所得者の分離課税適用については抜本的な改正が必要です。
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最大の関心事 物価高対策を議論 値上げの悩みスッキリ 新潟民商 2回の飲食業交流会第3543号2023年2月20日付 同業者の交流を進める新潟民主商工会(民商)は1月16日、飲食業者交流会を開催。焼き鳥店やラーメン店、スナックなどの会員10...
26/02/2023

最大の関心事 物価高対策を議論 値上げの悩みスッキリ 新潟民商 2回の飲食業交流会

第3543号2023年2月20日付

 同業者の交流を進める新潟民主商工会(民商)は1月16日、飲食業者交流会を開催。焼き鳥店やラーメン店、スナックなどの会員10人が参加しました。

「こんな交流をしたかった」

 民商はこの間、建設下請けや理美容などの同業者交流会に取り組んでいます。飲食業者交流会は昨年12月1日に続いて2回目。新潟一の繁華街である新潟駅前と、古町を担当する支部の役員を中心に運営しています。
 12月の交流会では、最初に参加者からアンケートを集めてテーマを絞り込み。一番関心の高かった物価高について議論を進めました。
 「9月からやっと価格を50円上げたが、客足が遠のかないか心配だった」「セット料金を上げることはできないが、酒代は値上げした」「SNSの活用で顧客の確保につなげている」などの対策や経営努力が交流され、「値上げについて悩んでいたが、背中を押してもらえた」などの感想も語られました。
 1月の交流会のテーマは、2番目に関心の高かったインボイス制度。松本里志副会長が制度の概要を説明して話し合いました。

 「問屋との取引には必要?」の疑問や、「お客と話し合って、インボイスは登録しないことに決めた」など、すでに会員が対応している様子も出されました。
 
その後は「物価高騰」問題が再び話題に。「肉の値上がりがひどく、業者を探している」などの悩みが出されると、他の参加者から「うちはこんな業者から仕入れているよ」などの話も出され、LINEを使って、その情報を共有。「こんな交流がしたかった」と喜びの声が上がりました。また、昼間の空いている時間帯を貸しスペースとして活用しているなど、経営努力も交流しました。

 駅前支部の河原真吾支部長は「明るく前向きな交流を進めたいよね」と今後の抱負を語っていました。
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自主申告権守る重大局面 「命令制度廃案に」など訴え3・13重税反対全国統一行動に向けた準備が各地で進んでいます。今年の行動を巡る情勢や特徴、取り組みの意義を全国商工団体連合会(全商連)・税金対策部長の服部守延常任理事に聞きました。 今年で5...
24/02/2023

自主申告権守る重大局面 「命令制度廃案に」など訴え

3・13重税反対全国統一行動に向けた準備が各地で進んでいます。今年の行動を巡る情勢や特徴、取り組みの意義を全国商工団体連合会(全商連)・税金対策部長の服部守延常任理事に聞きました。

 今年で54回目を迎える3・13重税反対全国統一行動で、集会・デモ行進・集団申告を実施する地域が広がる一方で、「集団申告をやめて、申告書は代表が持ってくるように」といった税務署の要望を受け入れる動きも見受けられます。

しかし、自主申告は他人に任せるものではありません。その権利を放棄すれば、やがて課税庁が所得と税額を決める時代へと逆戻りしかねません。

 強調したいのは、今年の統一行動の意義と重要性です。

岸田政権は、大軍拡と大増税の予算案と一体に、「税務相談停止命令制度」の創設を打ち出しました。「専守防衛」に徹してきた戦後政治と国民主権に基づく申告納税制度の大転換が狙われる重大局面で統一行動を迎えるということです。

 岸田政権が確保しようとする年間約11兆円規模の軍事費を賄うためには新たに5兆円が必要になります。幼稚園から大学までの教育や科学技術の振興を担う文部科学省の年間予算(5兆2941億円)に匹敵する額です。

 国会には、中小企業向けコロナ特別貸付のための基金残金2350億円などを、使わず残った「不用額」として軍拡財源に注ぎ込む予算案が上程されています。営業と暮らしを圧迫する大軍拡を許すわけにはいきません。

 税務行政でいえば、人権無視の税務調査や生存権を脅かす徴収が横行しています。確定申告を巡って、「確定申告はスマートフォンでないとダメと言われ、申告会場から帰った納税者がいる」という実態が税務支援にあたった税理士から報告されています。

国会では、税務相談停止命令制度の質疑が佳境を迎えます。

コロナ禍と物価高騰による営業と暮らしの危機は深まるばかりです。
 「税務相談停止命令は廃案に」をはじめ、「消費税減税」「インボイス中止」「軍事費を削って暮らしに回せ」など、緊急切実な要求を全ての納税者に訴え、行動を可視化することが求められています。

 緊迫する情勢と3・13統一行動の歴史と意義をしっかりつかんで、税務署の介入をはね返し、積極果敢に共同行動を発展させるよう呼び掛けます。
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税理士以外の税務相談を停止させる「命令制度」の阻止へ 自主申告運動の擁護発展めざす緊急集会 全商連など8団体 「緊急署名」広げ国会に第3542号2023年2月13日付 「急いで『命令制度』を許さない大運動を巻き起こそう」―。政府・与党が、税...
19/02/2023

税理士以外の税務相談を停止させる「命令制度」の阻止へ 自主申告運動の擁護発展めざす緊急集会 全商連など8団体 「緊急署名」広げ国会に

第3542号2023年2月13日付

 「急いで『命令制度』を許さない大運動を巻き起こそう」―。

政府・与党が、税理士以外の税務相談を停止させるなどの『税務相談停止命令制度』創設を盛り込んだ税理士法改定を含む所得税法等の一部「改正」案を、3月中に成立させようとする中、「自主申告運動の擁護・発展をめざす緊急集会」が1月26日、オンラインで開かれました。

全国商工団体連合会(全商連)など8団体が呼び掛けたもの。最大500カ所の上限を上回るほど視聴があり、阻止への決意を固め合いました。

 全商連の太田義郎会長が開会あいさつ。「納税者の自主申告権を、国家が侵害しようとしている。憲法で保障された国民主権を守るために『命令制度』を阻止しよう」と訴えました。

 日本共産党の小池晃参院議員が国会情勢を報告。「岸田首相は、安保3文書を国会に説明せず閣議決定しアメリカに真っ先に報告するなど、民主主義を踏みにじる中で『命令制度』を突然、持ち出してきた。財務省ヒアリングでは、民商や農民連など自主申告運動を進める団体も、対象となる恐れが明らかになった。OECD(経済協力開発機構)主要加盟国で、納税者の権利憲章がないのは日本だけだ。人権を保障するたたかいへと発展させよう」と呼び掛けました。

 全商連の中山眞常任理事が、集会を開催した経過と、2023年度「税制改正の大綱」に盛り込まれた命令制度の中身などを報告。「この集会を、たたかいのスタートとし、悪法阻止の大運動を巻き起こそう」と提起しました。

大軍拡と連動の治安政策許さず

 鶴見祐策弁護士と浦野広明税理士が、命令制度を徹底批判。鶴見弁護士は「戦前は、公権力が税額を決定する『賦課課税制度』の下で税収を増やし、戦費を調達した。敗戦後、新憲法が施行され、税制は『申告納税制度』に改められた。納税者の権利を守るため、権力の悪辣な企てを許さない行動に立ち上がろう」と訴えました。

自主申告運動をひるまず 行動の呼び掛け

1、各団体の機関会議で税務相談停止命令制度阻止の方針を確立する。
2、共同の力を生かして宣伝行動を積極的に展開する。
3、「納税者の権利擁護を求める緊急署名」を積極的に集め、世論を広げる。
 2月22日、3月17日に国会内で署名を提出する。
4、衆参の財金委員を中心に国会議員要請を行う。地元国会議員への要請を全国で展開する。
5、確定申告準備で集まる機会を生かし、インボイス中止と併せて命令制度の危険性を知らせ、納税者同士が教え合う自主申告運動をひるまず展開する。
 3・13重税反対全国統一行動に向け実行委員会を確立し、集会・デモ、集団申告に取り組む。
 命令制度阻止と倉敷民商弾圧事件・禰屋裁判勝利のたたかいを結び、民主的な税制・税務行政への転換をアピールする。
6、今後のたたかいや日程は、呼び掛け8団体で相談し、具体化する。
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確定申告のワンポイントアドバイス(9)配偶者(特別)控除と、ひとり親控除第3541号2023年2月6日付 今回は所得控除のうち、配偶者控除と配偶者特別控除、ひとり親控除について説明します。 配偶者控除は、働いていない配偶者がいる場合に、「家...
16/02/2023

確定申告のワンポイントアドバイス(9)

配偶者(特別)控除と、ひとり親控除

第3541号2023年2月6日付

 今回は所得控除のうち、配偶者控除と配偶者特別控除、ひとり親控除について説明します。
 配偶者控除は、働いていない配偶者がいる場合に、「家族単位で最低生活費を保障する」などの趣旨で、1961年に扶養控除から独立する形で創設されました。控除額は原則38万円です。基礎控除や扶養控除と並び、生存権を規定する憲法第25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障する制度の一つですが、それにしては控除額が少額と言えます。
 配偶者控除を受けられる条件は、①生計を一にしている②配偶者の合計所得が48万円以下―です。配偶者の所得が給与所得のみの場合、給与所得控除の最低額55万円と基礎控除額48万円を足した103万円までが、配偶者控除の対象となるか否かの境目となります。世間でいわれる「103万円の壁」とは、このことです。
 合計所得が48万円を超えた時点で、控除額がゼロになることを避けるために、合計所得133万円以下までは、配偶者の所得金額に応じて、段階的に配偶者特別控除を受けることができます(表1)。

 昨今、同性パートナーや夫婦別姓を求める男女を背景に事実婚が増えているようですが、最高裁判所97(平成9)年9月9日判決は、婚姻の届け出をしていない者に対する配偶者(特別)控除を認めませんでした。パートナーシップ制度や事実婚といった多様な家族形態は今後も増加していくことが予想されますので、税法でも、より柔軟な対応が必要となってきます。
 次に、ひとり親控除です。未婚のひとり親は寡婦控除が適用できなかったところを、婚姻暦の有無による不公平を解消する等の趣旨で、2020年に寡婦控除から独立する形で創設されました。ひとり親控除を受けられる条件は、①本人が婚姻をしていない、または配偶者の生死が明らかではない②生計を一にする子を有している(他の者の同一生計配偶者または扶養親族となっていない子で総所得48万円以下)③合計所得が500万円以下④事実上婚姻関係と認められる人がいない―の全てに該当することです。ひとり親控除と寡婦控除の控除額については表2をご覧ください。

 最後に、年間850万円を超える給与収入がある人や給与収入と年金収入の両方がある人は、所得金額調整控除(最大25万円)の適用を検討する必要があります。最寄りの民主商工会(民商)に相談してみてください。
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受領権の確立めざし 全商連・民医連 国会集会ひらく第3541号2023年2月6日付減額事例の財源学ぶ全商連と民医連が共同で開いた「国保制度改善を求める国会内集会」=1月25日 「国保制度を改善し、安心して医療にかかれる権利の確立をめざし、統...
14/02/2023

受領権の確立めざし 全商連・民医連 国会集会ひらく

第3541号2023年2月6日付

減額事例の財源学ぶ

全商連と民医連が共同で開いた「国保制度改善を求める国会内集会」=1月25日
 「国保制度を改善し、安心して医療にかかれる権利の確立をめざし、統一地方選で政治の流れを変えよう」―。全商連と全日本民主医療機関連合会(民医連)は1月25日、「国保制度改善を求める国会内集会」をオンライン併用で開き、会場に22人が参加し、全国120カ所で視聴されました。
 全商連の久保田憲一常任理事・社会保障部長=飲食=が開会あいさつ。「国保をより良い制度にしていくため、ともに頑張ろう」と呼び掛けました。
 全商連の牧伸人常任理事が「国保提言2022」について報告。コロナ禍と物価高の下で、コロナ特例減免や傷病手当・見舞金を実現し、活用を進めてきた運動を紹介。「全国知事会が求める1兆円の公費投入や、国保会計の剰余金と基金の活用、自治体の法定外繰り入れを増やすことなどを統一地方選の争点にし、国保制度の改善をめざしたい」と述べました。
 民医連の久保田直生常駐理事は、16回目となる「経済的事由による手遅れ死亡事例」を報告。「国保加入者の手遅れ事例が増えている。経済的困窮が受診控えを加速させている」と実態を告発し、「窓口負担の軽減など受療権を保障する政策が必要」と強調しました。
 2年連続で国保税引き下げを実現した広島県三原市の寺田元子市議(共産)が報告。「市民の署名運動と、国保財政の分析を進め、基金がため込まれていく仕組みを明らかにし、引き下げの具体的な財源を示す議会質問が効果的だった」と語りました。
 倉林明子参院議員(共産)が国会報告。「岸田首相は、大軍拡を既成事実化し、その財源を社会保障削減と大増税で賄おうとしている。軍拡をやめれば、増税も必要なくなる。『大軍拡ノー、憲法守れ』の声で岸田政権を追い込もう」と訴えました。
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払える国保に改善を 全商連 「国保提言2022」を活用し 統一地方選挙(3~4月)の争点第3541号2023年2月6日付 高過ぎる国民健康保険(国保)料・税は、この春、実施される統一地方選挙(3~4月)の大きな争点の一つです。全国商工団体連...
13/02/2023

払える国保に改善を 全商連 「国保提言2022」を活用し 統一地方選挙(3~4月)の争点

第3541号2023年2月6日付

 高過ぎる国民健康保険(国保)料・税は、この春、実施される統一地方選挙(3~4月)の大きな争点の一つです。全国商工団体連合会(全商連)は、昨年11月の第3回常任理事会で「国保提言2022」を確認。高過ぎる国保料・税は、1984年に国保法が改悪され、国庫負担が1兆円削減されたことが最大の原因と指摘し、国庫負担の大幅引き上げや、自治体独自の公費繰り入れ継続などを求めました。「提言は、時宜にかなっている」と、昨年度、2005年の政令市発足以来、初めて国保料を引き下げさせ、23年度も維持させた静岡県浜松市の民主商工会(民商)でも、歓迎の声が広がっています。

浜松市 引き下げ水準を維持 市内3民商ら「よくする会」 署名4千人超を力に

「国民健康保険料の改善を求める請願」署名を浜松市に提出する浜松民商会長の疋田朋広さん(右から3人目)ら「よくする会」の人たち=2022年11月7日
 浜松市は2023年度、国保料の引き上げを行わず、22年度に1世帯平均5千円引き下げた水準を維持する方向です。市の国保運営協議会が1月16日、“保険料率を据え置くよう”に求めた答申書を鈴木康友市長に手渡し、市長も「答申をしっかり踏まえ、生かしたい」と応じました。市内の民主商工会(浜松、浜北、天竜の3民商)も加わる「浜松・国民健康保険をよくする会」が昨年11月に市に提出した4千人を超える署名が力を発揮しました。

業者は4万円減

浜松民商会長の疋田さん
 「2年連続の国保料引き下げとはならず残念だが、自治体の公費繰り入れ『解消』を、国がしつこく求めて値上げ圧力が強まる中、引き下げた水準を維持した意義は大きい」。こう話すのは、よくする会の代表世話人で、浜松民商会長の疋田朋広さん=デザイン=です。昨年の署名提出行動で民商として約1600人分の署名を届け、中小業者の要求と国保制度の改善を求めました。自身も「高過ぎる国保料に悩み、対市交渉に参加したことが民商運動に関わるようになったきっかけ」と話す疋田さん。「よくする会は、10年以上粘り強く、引き下げ署名を提出し、昨年、政令市になってから初めて国保料を下げさせた。市は、これまで国保基金をためる理由を『緊急事態の備え』と説明してきたが、いざコロナ禍のような事態が起こっても取り崩さなかった。昨年の引き下げは、行政を転換させる第1歩になったと思う」と成果に確信を持っています。市国保年金課の試算によれば、自営業者のモデルケース(図1)の場合で約4万円の引き下げが継続します。

まだ余力はある

浜松民商常任理事の大石直裕さん

浜松市議の小黒啓子さん
 「政府の国保行政の進め方が問題だ」と指摘するのは、2017年から2年間、国保運営協議会の公募委員を務めた民商常任理事の大石直裕さん=金属加工。「運営協は年4回ほど開かれ、国保会計の資料を基に議論する。国の指導で一般会計からの繰り入れもなくなり、加入者の高齢化で無収入者が増えている。国保制度は小手先ではどうにもならない状況がある。政府がしっかりと財政的に支援すべきだ」と憤ります。「国保提言は、時宜にかなっている。国庫負担の減額をやめて公費1兆円を投入すれば、全国で平等割と均等割を廃止でき、負担が約16万円軽減される。自治体の繰り入れ維持など提言の方向に進んでこそ、国保は社会保障制度として成立する」と歓迎しています。
 元民商婦人部役員で、日本共産党市議の小黒啓子さんは、市議会で何度も高過ぎる国保料の問題を取り上げ、昨年度の引き下げにも尽力しました。
 「中小業者の国保負担の重さは身に染みて知っている。引き下げが実現したとはいえ、市の1世帯当たりの国保料は政令市の中で最も高い(図2)。国保事業は21年度決算で35億8千万円の黒字、基金の21億円を合わせれば、まだまだ引き下げ余力はある」と指摘。「政府が重い腰を上げて子どもの均等割への補助を始めているが、市が独自に無料にするなど国保料のさらなる引き下げは可能だ。政令市の中には、資格証明書や短期保険証の発行を行わないところもあるので、制裁行政の中止も含め、民商をはじめ、よくする会の皆さんと一緒に求め続けたい」と力強く語っています。

市政の流れ変え

 今春の統一地方選で、浜松市では市長選と市議選が行われます。疋田会長は「浜松は自動車メーカー・スズキの企業城下町で、以前は関連下請けもたくさんいたが、海外進出が進む下で、町工場が激減している。日本の強みである技術力を受け継ぐ小規模事業者が失われたら取り戻せない。国保制度を含め、社会保障の充実と中小業者の育成・支援を公約に掲げる候補者を支援して、市政の流れを変えたい」と決意しています。
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全国業者婦人の実態調査2022年(2)中小業者と消費税第3541号2023年2月6日付小規模ほど転嫁できず、経営圧迫 消費税の8%と10%への増税は、消費需要を低迷させ、中小業者の営業基盤は危機的な局面に差し掛かっています。 消費税を販売価...
12/02/2023

全国業者婦人の実態調査2022年(2)中小業者と消費税

第3541号2023年2月6日付

小規模ほど転嫁できず、経営圧迫

 消費税の8%と10%への増税は、消費需要を低迷させ、中小業者の営業基盤は危機的な局面に差し掛かっています。

 消費税を販売価格に「きちんと転嫁できている」は33.6%、「ほぼ転嫁できている」22.2%を合わせても55.8%でした。「一部しか転嫁できていない」12.5%、「まったく転嫁できていない」15.1%を合わせて、3割近い業者は消費税を自己負担しています。

また、事業規模が小さくなるほど、消費税が転嫁ができず、経営を圧迫しています(グラフ)。

 業種別では、「きちんと転嫁できている」は「料理飲食」で15.9%と、全体平均の33.6%と比べて著しく低くなっています。転嫁状況が平均より低い業種は「宿泊」20%、「不動産」21%、「生活関連サービス」「医療・福祉」が共に27・4%と続きます。これらは、コロナ不況と消費税の打撃を二重に受けている業種といえます。

 全体では56・6%が課税事業者です。「法人」87.2%、「個人の白色」35.1%、「個人の青色」61.5%が課税事業者でした。
 課税事業者の多い業種は「建設関連」68.1%をトップに「運送」60.5%、「製造・販売」56.7%、「卸・小売」56.3%、「下請け・加工」51%と続き、大手企業相手の取引の多い業種が顕著です。

 個人との取引・サービスが主流の「宿泊」「料理飲食」「生活関連サービス」「不動産」「医療・福祉」では、課税事業者は3割程度にとどまっています。
 課税事業者の消費税納付状況は「全額納めている」85%、「一括では払えず分納」11.9%と、96.9%が全額を納めています。3割の業者が「転嫁できていない」状況を照らし合わせると、貯金や生活を切り詰め、何とか納税している姿がうかがえます。

 インボイス制度の導入は「中
止すべき」51.8%、「よく分からない」30.3%、「対応できない」3.5%、「やむを得ない」2.6%でした。しかし、インボイス制度の導入が及ぼす営業や業界への影響が「ある」と回答した業者が27.5%に対し、「わからない」が52%と過半数に及んでいることからも、インボイス制度の学習を一層強める必要があります。

「ひとこと」から

◎…決算時一番大変なのが消費税です。これがなくなれば、事務上も、お客さんも、楽になります。社会保障に使われるのでもなく、どこに行ってしまっているのでしょうか?(長野・建設関連)
◎…「インボイスが導入されたら、課税事業者になってほしい」と取引先から言われている。1千万円に満たない売り上げで、30万円、40万円という多大な税金は払えない(埼玉・建設関連)
◎…消費税は、本当に支払いが大変です。毎月、確保が難しく、支払いは、いつもギリギリです。何のために1年働いたのか…(大阪・建設関連)
◎…物価が上がり、今のままでは生活ができません。せめて5%に戻してほしい。軍事費を上げるために消費税を上げるのは、絶対やめてほしい(和歌山・建設関連)
◎…燃料費が高くなり困っています。国、県の補助を希望します(愛媛・その他)
◎…消費税が正しく使われているのか?公表するべき。国民の立場になって考えてほしい。何年も景気が悪いのに、10%取るのは国民の負担が増すばかり(熊本・製造販売)
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「国保提言」に歓迎の声第3541号2023年2月6日付傷病手当の拡大ぜひ佛教大学准教授 長友 薫輝さん 全商連による「国保提言2022」の公表に敬意を表します。 長引くコロナ禍によって、業者の皆さんをはじめ、人々の生活や労働に影響が及んでい...
10/02/2023

「国保提言」に歓迎の声

第3541号2023年2月6日付

傷病手当の拡大ぜひ

佛教大学准教授 長友 薫輝さん

 全商連による「国保提言2022」の公表に敬意を表します。
 長引くコロナ禍によって、業者の皆さんをはじめ、人々の生活や労働に影響が及んでいます。
 その上、ロシアによるウクライナ侵攻等による物価高騰もあり、各世帯に対する深刻な家計圧迫、そして人々の健康不安が増幅しています。
 このような情勢では、いっそう安心して医療を利用できるようにすることが重要です。お金の心配をせずに、より軽症段階で治療を開始できるよう、医療へのアクセスを保障しなければなりません。
 医療へのアクセス保障とは、病院までの交通手段を確保することはもちろん、国保においては、従来の医療費自己負担の減額・免除措置を充実させ、医療を利用しやすくすることです。医療へのハードルを下げる必要があります。
 本提言の通り、被用者に限定された傷病手当を拡大し、コロナ禍での特例措置を恒常化することや、出産手当の創設等も、受療権、健康権の保障を拡充することにつながります。

力強く現実的な展望

全国保険医団体連合会会長 住江 憲勇さん

 いつでも、どこでも、誰でもが、高い水準の医療を受けることができる国民皆保険制度の重要性が、いまほど高まっている時はありません。その国民皆保険制度の肝心要の制度が、国民健康保険(国保)です。
 「提言」は、国民の受療権、健康権の実現、生存権の実質的な保障という見地から、いまの国保の問題点を解明し、その解決方向を展望した、大変力強く、かつ現実的な内容です。分かりやすくまとめられており、学習にも最適です。
 経済的な理由で医療機関を受診できない―高過ぎる保険料・税や窓口負担のために起きているこうした事態をなくしていこうと、私たちも患者、国民の皆さんと共に取り組んでいます。
 岸田政権は、コロナ禍の「医療崩壊」を経験してなお、医療体制の縮小と社会保障抑制に固執しています。「提言」の実現に向けた取り組みが、国保制度と医療・社会保障の立て直しにつながることを大いに期待しています。

統一地方選前が重要

中央社会保障推進協議会事務局長 林 信悟さん

 「国保提言2022」の完成を歓迎します。
 私たちは昨年12月、国保改善運動交流集会を開催しました。基礎講座「国保の歴史と基礎をあらためて学ぼう」では、国保は低収入の方が多く、コロナ禍と物価高の被害を最も受けており、国保改善は切実で、統一地方選前の運動が重要と強調しました。
 実践講座「国保改善へ具体的なたたかい」では、運動を進める上で、第一に国保は助け合いではなく国と自治体が責任を持つべき社会保障制度であること、第二に国保料は被用者保険より明らかに高いこと、第三に公費投入は不公平との声に、むしろ同じ収入・家族構成で加入する医療保険が違うだけで保険料が2倍ほどにもはね上がることこそ不公平だと行政と住民で合意形成することが重要―との3点を強調しました。
 「国保提言2022」を活用し、運動に生かしていきたいと思います。

「国民的運動」に賛同

全日本年金者組合中央執行委員長 杉澤 隆宣さん

 「高齢者には最高水準の健康を享受する権利がある」(日本高齢者人権宣言)を学習する年金者組合にとって「国保提言2022」が政策、実践、両面から最良の「指針」です。
 「国保改善の国民的な運動」の呼び掛けにも賛同します。
 国保加入者の3割強の65歳から74歳は、大半が年金生活者です。年金者組合では世代交代の大事な階層です。
 要求を大別すると「年金の増額」「高齢者就労問題」、そして、「国保問題」が強調されています。
 「国保」が「国民皆保険」を底辺で支える社会保障なのに、長年の自公政権下でさいな「自己責任」に苛まされ、「差別、格差、分断」にさらされています。さらに「収奪」され続けています。
 「七つの提言」のうち①保険料滞納者を無保険者にする「保険証」を取り上げない③傷病・出産手当を創設する④全国の自治体が求める1兆円の公費投入で無理なく払える保険料―など、国民運動の一翼に加わる決意をお伝えします。
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確定申告のワンポイントアドバイス(8)社会保険料控除と医療費控除第3540号2023年1月30日付 今回は、所得控除の中でも全員に適用される社会保険料控除と、多くの方が利用する医療費控除について解説します(表1)。なお、配偶者控除などの人的...
09/02/2023

確定申告のワンポイントアドバイス(8)社会保険料控除と医療費控除

第3540号2023年1月30日付

 今回は、所得控除の中でも全員に適用される社会保険料控除と、多くの方が利用する医療費控除について解説します(表1)。なお、配偶者控除などの人的控除については次回で取り上げます。

 まず、「社会保険料控除」ですが、健康保険料や国民年金、厚生年金など、2022年中に国や自治体などに支払った保険料が控除の対象となります。前年分や翌年分でも22年中に支払っていれば控除の対象となります。
 また、納税者と生計を一にする親族分も合算して申告することができます。国税庁は公的年金から天引きされているものについては、「名義が帰属するため合算できない」との見解を示していますが、生計を一にしているという原点に立ち返れば、どのような方法で保険料を納めていても、世帯の社会保険料控除の対象にするべきでしょう。ここでいう「生計を一にする」とは、同居している場合だけではありません。別居していても、生活費や学費を送金し、生活を支えている場合は、生計を一にしているといえます。
 次に医療費控除について解説します。医療費控除も22年中に支払った医療費のうち、10万円を超えた分が控除対象となります(最高200万円)。ただし、総所得金額等が200万円未満の場合には、表2の計算式となるので、医療費の合計額が10万円に達していないからといって諦めないでください。高額療養費制度などで補填された金額は、医療費から差し引いて計算します。

 医療費控除を受ける場合には「医療費控除の明細書」を作成して確定申告書に添付します。保険者から送られてくる「医療費通知書(お知らせ)」で明細書の記載を簡略化できますが、10月分くらいまでしか記載されていないので、通知書に記載されていない分については、自分で集計する必要があります。医療費控除の対象について悩むことも多いと思います。医者の処方がある、保険の適用があったという場合には、ほとんど医療費控除の対象になると考えられます。
 スイッチOTC医薬品(医療用から転用された医薬品)の購入やインフルエンザの予防接種などの支出が1万2千円を超える時は、セルフメディケーション税制を選択することもできます。
 最後に、政府が健康保険証と個人番号(マイナンバー)カードの統合を進めているのは、医療情報を国が管理したいことにほかなりません。皆さんの大切な個人医療情報ですから、保険証を個人番号カードと統合させることは、情報漏洩を防ぐという視点からはお勧めできません。
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