28/03/2026
第 37 回全日本経営道選士権大会
結果発表!
今回の花火さんは、、、 太田直さんです!
なんと、前回28位から今回8位と、20位もアップされました! おめでとうございます!
そして、今回のバンジーさんは、、、 加藤有通さんです!
次回は、頑張ってください!
受験者総数 67 名 平均 11.9 点(前回より▲1.3 点) 最高得点 50 点
今回のテストは、「目の前の事象や情報から、意味を読み取ることができるか」を軸に、問題を作成した。
講座でも話したが、将来の皆さんにとって、大きな壁になるのは、「1 つの事象から何が見えるか」という力。
この力が無いと、「見当違いの手を打つ」ことになるので、怖くて何もできなくなる。
その壁が分かっているので、「その時のために、今のうちに必要な力を鍛えておこう」というのが、今後の課題。
今回のテストで、特に力を入れたのは、「基本」の定着度。
解説を聞いて気づいたと思うが、真新しい内容はなかったはず。
「比較する」「主体は何かを考える」といった、「思考の核となる切り口」は、既に何度も訓練してきた。
にもかかわらず、肝心な時に、頭に降りてこない。これは何が原因か?
今回も採点して、つくづく感じたのは、「同じファクトを見ても、人によって、得る示唆が違う」ということ。
各設問の解説で詳しく話すが、講座の内容をきちんと理解している人と、そうでない人の差が大きい。
その原因はどこにあるかと考えると、講座直後の「復習」にあるような気がする。
平均点は、前回より 1.3 点低い 11.9 点、。
上位者の点数だが、20 点以上ならトップ 10 に入る。(半数以上は 10 点以下)
さらに、30 点台が 3 人、40 点台が 1 人、トップは、頭 1 つ抜けて 50 点。
今回は、トップの人が、各設問の最高点を 8 問中 5 問、独占した。
この問題の難易度なら、15 点以上取れていれば、合格点と言える。
(最終問題は、ほぼ壊滅状態だったので、においを感じるレベルの回答でも配点したw)
今回のアンケートで、「特に良かった」と感じた設問は、
設問 8(年パス購入者の増加策)、5(仮説思考に使う論理力)、1(考える力)の 3 つに集中した。
それと同等に評価の高かった設問は、設問 3(戦略的発想力)、4(リーダーに必要とされる力)、7(会計力)。
ほぼ全ての設問が、良問と評価された。作成した者としては、これに勝る喜びは無いが、
特に、設問 1 は、解説を聞いて感銘を受けた人が多かった。(なぜ抽象化が重要なのか、気づいたのでは)
確かに、この半年間で力はついたが、実務で難度の高い問題を解決できるレベルには到達していない。
そのため、ここから先は、「難易度の高い問題」の解き方を、徹底的に訓練するつもり。
苦しいことは覚悟の上だろうが、それに挑戦する喜びも、それ以上に感じているはず。
設問 5、設問 8 といった、「考える力」を要求される問題の評価が高かったのが、その証拠といえる。
「楽しく学ぶ」ことに勝る、特効薬はない。
いまの姿勢を崩すことなく、自主勉強会等を活用して、日々研鑽してほしい。
いつも言っているように、「1 つだけの経営知識でクリアできる問題」など、実践ではほとんど無い。
「経営知識をいかに結びつけて考えられるか」が、結果の成否を左右する。
アンケートで、「実践でありがちな問題を、解決できるようになりたい」という意見が多かったので、
今回も、「実践でありがちなケース」を、最終問題(設問 8)として作成した。
今回は特に、「どこまで深く考えることができるか」を見るため、あえて「一行問題」にチャレンジしてもらった。
「この問題は、なかなか解ける人はいないだろうな…」と思っていたが、
予想通り、燦々たる結果だった。(34 点満点で、平均 1.4 点。超おまけで採点したにもかかわらず)
ところが、アンケートの感想は、この問題が一番評価が高かった。
「考えている時間が楽しかった」という前向きな意見だけでなく、「解答が美しくて感動した」という声も多かっ
たので、我が意を得たりという感じ。これ以上の喜びは無い。
私はいつも、「どんな講座をつくれば、皆さんに喜んでもらえるか」と考えている。
毎回、アンケートや講座後の交流会からヒントをもらっているので、
学びたい内容があれば、遠慮なく言ってほしい。
いつも言ってるが、今回の最終問題のような難易度の高いケースは、
ある程度の量をこなさないと、奥義は掴めない。
私の頭が回るうちに、これまでの経験で得た原理原則を伝えておきたい。
これからの半年間は、「難易度の高い実践的なケース問題に入る前の土壌作り」に充てようと思う。
今回のテストで感じたのは、「基礎力が不足している」ということ。
「素振りやノックを受けないまま、試合をしている」ような状態なので、
今のままでは、本格的な訓練を受けている強豪校には、絶対に勝てない。
「楽しければイイじゃないか」という意見もあるが、ここに集まっている人は、「勝つために学んでいる」はず。
そうである以上、「勝つためのスキルを、最短で身につけさせる」のが、私の役目。
5 月の特別講座は、設問 5(操縦士の問題)と、設問 8(年パス購入者の増加策)をミックスした内容にする。
解説で話した「仮説思考」「問題解決力」を、「論理思考(ロジカルシンキング)」の切り口で、深く掘り下げる。
「これまでの学びを、おさらいする」意味で、あえて「過去のケース問題」を例に挙げながら、
そこからさらに、「本当に理解してほしい深度」まで掘り下げる。
そうすることで、「分かった気になっていた自分」に気づき、「何が足りなかったのか」を再考してもらう。
基本の習得には、これ以上ない内容だと思うので、講座開始まで、しっかり準備しておいてほしい。
では、結果発表の前に、設問ごとの総評に入る。
設問 1 ロジカルシンキング (2 点) 平均 0.2 点 最高 2 点(黒川他 5 名)
この設問は、「抽象化思考を使って、法則を見つけられるか」が、テーマの問題。
かすった人には 1 点配点したが、それでも、点数を取れたのは 8 名のみ。
ヒントのつもりで、「制限時間 2 分」としたが、その意味に気づいてくれたか?
「2 分で解くためには、どうすべきか」を問われていることに気づけば、考える方向性が分かったはず。
「考えるべき可能性や、選択肢が無数にある時」は、まず、「いくつかのパターンに整理できないか」考えてみる。
そうやって、共通する「法則」を見つけると、複雑な問題もシンプルになって、一気に考えやすくなる。
これは、「ロジカルシンキングを実践で使う」ための、忘れてはならない定石。
過去の講座では、典型的な事例として、2015 年に日本に上陸したNetflixの映像配信サービスを紹介した。
このサービスは、まず、(物理的な)DVD 等を「定額制」でレンタルするというビジネスからスタートした。
創業者のヘイスティングスは、「アポロ 13」をレンタルした時、返却を延滞して、新品以上の延滞料を払った。
そんな「不満」を持っていた時に、「スポーツジム」の定額制からこのビジネスのヒントを得た。(思い出したか)
ここから分かることは、「関心領域」に関する強いニーズ(不満)が、抽象化思考の引き金になるということ。
「抽象化思考」は、このように、ビジネスの発想に、強力な力を与えてくれる。
設問 2 ラテラルシンキング (4 点) 平均 0.3 点 最高 4 点(村石)
今回のラテラル問題も、「状況をイメージできるか」に重点を置いて作成した。
残念ながら、全問正解者は 1 名のみ。1 問のみの正解者も、3 名しかいない。
(洋菓子店の関係者という回答でも、1 点は配点した)
どちらの問題も、「状況を、理屈で無理やり説明しようとする」のではなく、
「どんな設定なら、この異常な状況が、正常になるのか?」という発想をしてほしい。
「正解が分かった時の、腹に落ちる感覚」を体験すると、「これだ!」と感じるので、
その感覚を大切にしてほしい。なぜなら、その感覚こそが、「イシューを見つけた時」と同じ感覚だから。
ラテラルは、「ズームアウト」のコツさえつかめば、そんなに難しくない。
「設定自体を疑い、イメージする」ことができれば、得点源になるので、諦めないで挑戦してほしい。
※その証拠に、前回全問正解の村石さんは、今回も全問正解なので、コツを掴んだのではないか
設問 3 戦略思考力 (14 点) 平均 2.2 点 最高 11 点(村石)
毎回出題している戦略思考力の問題だが、今回は、「思考プロセスを意識する」力を試した。
その際、邪魔になるのが、「知識」。
「知識が、いかに考える力を害するか」を、身を持って体験してもらう問題を作成した。
私の解説を聞いて、そのことに気づいたのではないか。
特に、問 2 の問題が、その典型。
「容器の穴を大きくした」という答えを知っていても、「なぜそうしたのか」が分からないと、
仕事では何の役にも立たない。なぜなら、その答えに至る「プロセスが分からない」から。
「プロセス」は思考の核心部分なので、そこを理解しないで、答だけ知っていても、単なる物知りに過ぎない。
ディスカッションでも、「知識」中心で進める人の主張は、何を言っているのか、よく分からない。
本人は理路整然と話しているつもりでも、「知識を並べているだけ」なので、どうしても一貫性に欠ける。
それが、「この人、何を話しているんだろう?」という不信感に繋がるということに、早く気付いてほしい。
問 3(売上を伸ばすにはどうしたら良いか)は、アンケートでも高評価を頂いた良問。
(1)「致命的な欠陥」の正解者は、2 名のみ。(2)(3)(4)も同様に、芯を外した回答が大半だった。
なぜだか、分かるか?(私の解説を聞いて、気づいた人が何人いたか?)
ヒントは、問題文にある。
この問題、最初の 1 行(戦略思考とは「本質を見抜く思考」という前提で、各問いに答えなさい)が無くても、
問題文として成立している。
にもかかわらず、私は、なぜこの 1 文を入れたのか?それを前提とした意味は何か?
皆さんは、私の解説が、一貫して、
「本質的な解決」「本質的な解決策に繋がる問い」「散髪の本質を、髪を切りそろえることと決める」と述べて
いたことに気づいたか?
つまり、この問題の軸は、「本質」を意識すること。
床屋の問題も、「本質以外の部分に、7 割が使われている」から、
4,000 円×30%=1,200 円という計算式が成立する。
私が伝えたかったことが、正確に伝わっていることを、心から望む。
アンケートによると、解説を聞いて感銘を受けた人も多かったので、
本質をしっかり理解した上で、仕事に活かしてほしい。
設問 4 リーダーに必要とされる力 (11 点) 平均 2.6 点 最高 11 点(長谷川)
採点して思ったのは、前回同様「一度解説した問題でも、肝心なところを理解してない人が多い」ということ。
特に、この 3 問は、重要度が高いことを、何となく感じていたはず。
にもかかわらず、この結果ということは、復習の深度が浅いということ。反省してほしい。
問 1 は、「このケースのイシューは何か」という問題だが、数名を除いて、ドンピシャの回答が書けていた人
はいなかった。
イシューについては、ビジネススキルのトップランクに位置する重要な概念。講座の中でも頻繁に登場する。
常にイシューを意識しながら、問題・ケースにあたってほしい。
イシューを見つけることが出来なくて、会社を去る人もいるくらい、問題解決には必須のスキル。
NPO での訓練を通して、必ず身に着けてほしい。
問 2(ランチタイムの女性)は、「仮説思考」の基本的な問題。
事象を調べた結果、「何も得られなかったから、残念」と考えるのではなく、
「その視点では問題がなかった」ということが、調べた価値になる。
「そこから、次の仮説に繋げる」のがプロの解釈だと、事例を通して、考えるコツを説明したはず。
にもかかわらず、その切り口は全く使わず、これまで通りの持論を示すのみ。
この問題は、講座の時、私の解答例を聞いて衝撃を受けた人も多かったので、
「なぜ、今回のような結果になってしまったのか」を、私なりに考えてみた。
「復習不足で、学んだ内容を忘れていた」というのなら、まだ改善の余地は残っているが、
一番致命傷なのは、「自分なりに勝手に咀嚼した」というケース。
これだと、「何を学んでも、自分の理解の範疇に収まってしまう」ので、新しく得るものは何もない。
まさに、「分かったつもりになる」だけ。
いま一度、「自分の学ぶ姿勢」を問い正してほしい。
問 3(キャンプ場での共同生活)も、同じことが言える。
「かえって敵対心を増幅させた」は書けていても、「なぜそうなるのか」という、肝心の部分は書けない。
これでは、「知識」レベルの理解しかしてない。
いつも言っているように、「ファクトから何を抽出するか」という、「示唆」が大事。
示唆が無ければ、似通ったケースでの応用が利かない。それでは、学ぶ意味がない。
今回は、言葉が書けていれば配点したが、
「本当に理解できているか」という点が重要だということは、覚えておいてほしい。
設問 5 仮説思考に繋がる論理力・俯瞰力 (11 点) 平均 0.9 点 最高 8 点(村石)
この設問は、最終問題と同等に、評価が高かった。
問題を解くのが楽しすぎて、ついつい時間が経つのを忘れ、最終問題までたどり着かなかったという人もい
たw
この問題のテーマは、「断片情報が示す真実に気づけるか?」
「情報を整理、検証し、別の真実を導く」という、「仮説思考」に繋がる思考力を試す問題。
もちろん「仮説思考」という言葉は知っているだろうが、それを実践で使えるようになるには、大きな壁がある。
なぜなら、「筋の良い仮説」を立てるには、
普通の人なら見逃すような「小さな情報から、別の事実を抽出する」力が必要になるから。
それは、具体的に、どんな力なのか?それを体験してもらうため、この設問を作った。
問 1(銀行の全国大会)は、「与えられている情報が少なく、断片的」なので、一見解けなさそうに見える。
ポイントは、与えられた情報を、「別角度」で捉えること。
解決の糸口が見えない時は、「事象の見方を変えることで、別の情報を得られないか」考えてみる。
採点して思ったのは、自分では考えているつもりだろうけど、実際は思考停止している人が多いということ。
その証拠に、情報②から、「参加者の最大数と最小数」を正確に割り出せた人は、1 人もいなかった。
これが、この問題の核になる部分だが、肝心なところで帰納法に逃げていた。
※帰納法でも答えは出るが、それは、問題がシンプルだから。実践の複雑な問題解決には通用しない
問題文の冒頭にも書いたが、この問題は、
「情報を整理・検証し、別の真実を導く論理力」「事実と事実の繋がりを見抜く俯瞰力」を試すための問題。
であれば、思考をジャンプさせることなく、スキのない論理を駆使して、解答にたどり着いてほしかった。
問 2(乗務員は誰)も、問 1 と同様のことが言える。(こちらの方が、思考のジャンプが目立った)
この問題のテーマは、「事実と事実に隠された繋がりに気づけるか?」
状況を俯瞰して見ると、関係ないように思えていた事実同士の繋がりが見えてくる。
あなたは、この問題の「事実と事実の間に隠された関係性」に気づいたか?
この問題は、どう見ても情報が多すぎる。これだけの情報を、頭の中だけで整理するのは不可能。
「多すぎる情報を整理する」には?→情報を「表」にまとめる。(「戦略思考」の夏合宿でやった)
残念ながら、この問題を表に整理して、完璧なロジックを駆使できたのは、村石さんだけだった。
私の解説を聞いて分かったと思うが、「それ 1 つだけでは役に立たないような情報」も、
全体を俯瞰して、「同じ性質の情報同士で組み合わせる」と、「別の真実」が浮かび上がってくる。
そうやって「糸口を見つけて、事実を確定する」と、その事実がヒントになり、「次の事実」に繋がる。
このように、「徐々に真実を明らかにできる」ことが、「論理思考」の最大の強み。
※仮説思考の根っこにあるのは、ロジカルシンキング。ただし、「ロジカル」を極めても、「仮説思考」は使えない
設問 6 発想力 (8 点) 平均 2.9 点 最高 7 点(河野、村石)
毎回出題している、創造力・発想力の問題。誰でも思いつくありがちな発想には配点しない。
では、いつものように、今回の迷(?)回答を紹介する。
(1)
・娘さんは僕に冷たい!(溝口)
・娘さんを僕に売ってください!(村石、三宅)
・娘さんを 2 人とも僕にください!(秋田)
・お父さんをボコらせてください!(河野)
・娘サンボマスター!(長谷川)
・内稽古を帯研にして下さい!(坂巻)
(2)
・友達だけで撮りたい集合写真に写り込んでくる(ゆきちゃん)
・赤いマフラーをして、ビンタで生徒を見送った(溝口)
・勝手に感極まって、あおげば尊しを 1 人で大熱唱(河野)
・卒業生が退場する花道でブリッジして、皆をくぐらせる(水城)
・卒業式で、細野さんの本を朗読(石田)
・卒業証書授与で名前が呼ばれた時、いちいち「声が小さーい!」(かみー)
・校長先生の話の後、「いまの話の示唆は?血尿が出るまで考えろ!」(村石)
設問 7 会計千本ノック (16 点) 平均 1.5 点 最高 10 点(村石)
3 年前から出題を開始した、「会計千本ノック」の問題。
「会計の総合力」を鍛えるためには、これ以上のものは無いと自負している。
今回は、前回と違って、「細かい問いを用意して、その問いに答えてもらう」という形式にした。
なぜなら、いつもよりチェックポイントが多いので、
「フリーで考えてもらうと、重要なところを見逃すかもしれない」と考えたから。
自主勉強会でも、その前提で「この事案の軸は何か」「どの手順で検証すべきか」「今後考えられるリスク」
「予想される上司の指摘を前もって潰す」というロジックを意識してほしい。
今回は、その点を強調するため、あえて「計算しないでも解答できる」ような問いにした。
いつも以上に、「仮説と検証の重要性」を痛感してもらえたのではないかと思う。
この設問のポイントは、大きく 4 つある。
①「売上減少」「売上債権の増加」「棚卸資産の増加」の背景にある事象を、具体的にイメージできるか
②現預金の動きを見て、何が起こっているか、具体的にイメージできるか
③社長の依頼内容に、違和感を覚えたか
④今後の売上がどうなるか、論拠も含め、具体的にイメージできたか
この 4 つを軸に、会社の財務状況を推定する。
①は、「返品を引き受ける慣習がある」ことに気づくかどうかが、仮説の精度に、直接的に影響を与える。
「返品がある」からこそ、「売上債権」は、不安定な状態にならざるを得ない。
返品された時点で、不良在庫の予備軍になるし、流行性も高い商品を扱っているので、
「棚卸資産」が、資産性を失う可能性が高い。
こうした、商品・資金の流れを、具体的にイメージできたか?
その背後にある市場構造に気づいたか?
これが、仮説設定の核になる部分だが、正確に書けた人は、ほとんどいなかった。
③④は、「通年の資金の流れ」がイメージできてないと、回答は中途半端なものになる。
残念ながら、④の正解者はいなかった。(部分点は取れているが)
最後の⑤「このケースの示唆は何か」の回答は、ほぼ全員が書けてなかった。
この問題の根底にある最重要部分だけに、ここが書けてなかったのは、残念でならない。
前にも話したが、戦略・マーケティング等、経営要素の中で、明確な答えがあるのは、会計だけ。
私が会社の再建を行う場合、決算書の分析は必須。これが一番簡単で、一番確実性が高い。
なぜなら、「答えがある」から。
やればやるだけ、確実に力がつく。経営において、こんなに効率的な学びは、「会計」以外には無い。
当事者意識をもって、会計の習得に臨んでほしい。
設問 8 実務で使う問題解決力 (34 点) 平均 1.4 点 最高 8 点(黒川、亀岡)
この問題のテーマは「問題解決」だが、今回は特に、「実務で使える問題解決」に踏み込んだ。
講座でも話したが、コンサル業界では、採用選考の中で、「ケース面接」という試験を行う。
これは、「雑貨小売業 A 社の販売戦略を考えなさい」といった、問題解決を模した問いを、30 分程度の短い
時間で解く試験。ケース面接は、コンサル業界で長年行われている選考方法で、
「問題解決に必要とされる思考力」を測る方法として、有用だと考えられている。
ところが、残念ながら、ケース面接の試験に通って内定をもらったからといって、
即戦力としてコンサルの実務で活躍できる人はいない。なぜか?
ケース面接の問いは、「短い時間で試験を行う」ため、内容が簡略化されていて、
必要とされる思考の「広さ」「深さ」共に、実務で求められる水準には、遠く及ばないから。
今回の問題では、その事実を知ってもらいたいのと、「自分に何が足りないのか」を実感してもらいたかった。
この問題の解説を聞いて、これまでの学習だけでは超えられない、別の壁を感じたはず。
けど、悲観することはない。
壁を乗り越える方法はあるし、それは正しい訓練さえすれば、誰でも身に着けることができる。
要は、知っているか、知らないかだけの違いでしかない。
毎回言っていると思うが、「この手の問題をスラスラ解けるようになる」ことが、1 つのゴール。
そのレベルに到達すれば間違いなく、職場で周りに頼られる存在になる。こうした問題を数多く解くことで、
「問いの設定」「全体像の捉え方」「仮説・検証の方法」「正しい思考プロセス」に慣れてほしい。
こうした本質的な力は、本を読んでも、セミナーに参加して理屈を聞いても、身につかない。
ひたすらケースに当たり、ディスカッションを通して、実務での原理原則の使い方を身につけるしかない。
(アウトプットの量がものを言う)
この設問は 34 点満点だが、2 割の出来に当たる 8 点取れた人は 2 人だけ。(黒川、亀岡)
最初の採点では、大半が 0 点だったので、これでは差がつかないと思い、再度採点をやり直した。
方向性が匂うレベルでも 1 点配点したので、本当の意味で、かすっていた人は 4 名のみ。
(5 点:直くん、愛子さん 4 点:秋田、高岡)
この問題は難しいだろうと思ったので、解説では、いつも以上に 2 時間かけてじっくり説明した。
伝えたいことは、あの時の解説では足りないので、映像を繰り返し見てほしい。
何度も繰り返し見ると、私の解説の行間が見えてくる。
特に、問 1「混雑対策だと、打ち手と感じづらい」、問 3「年パスを買わない理由が薄れている」を感じるように
なるには、一定の訓練と時間が必要。
一番効果的なのは、先日の実践講座でやった、「無意識のパターン認識」を磨くこと。そうすれば、
「考えなくても答えが降りてくる」ようになるし、戦略・問題解決の「筋が良い・悪い」も分かるようになる。
そのためには、「厳選されたケースを考える」ことで、「本物に触れる」体験をする。これに勝る方法は無い。
この問題は、伝えたいことが山ほどあるので、またの機会に、ケース問題としてチャレンジしてもらう。
最後に 1 つだけ、重要なことを伝えておく。ディスカッションの時にも話したが、
なぜ、この問いが、「入場者数を増やす」ではなく、「年パスの購入者を増やす」になっているのか?
その意味を、深く考えたか?
ここを間違えると、提案書の展開は大きく変わる。(解説を聞いて、気づいたはず)
これは、設問 3 の(3)「戦略思考とは、本質を見抜く思考だという前提で考えなさい」、
設問 5「情報を整理・検証し、別の真実を導く論理力」「事実と事実の繋がりを見抜く俯瞰力」を試すという、
問題文の前提にも繋がる。
「言われてみれば、確かに…」と思うだろうが、それに自分で気づくかどうかが、超えられない壁になる。
使うスキルは、大して難しいものではない。
「定期券と比較する」「主体(社長)の気持ちを察する」「主体は誰かを意識する」「本質を軸に展開する」
どれも、これまで何度も使ってきたフレームワーク。真新しいものは無かったはず。
だからこそ、それらの武器を使うまでの「思考プロセス」で差がつく。
毎回、そこを意識するかどうかで、全く違った結果になる。(設問 4 でよく分かったはず)
5 月に行う特別合宿は、
設問 5 の「仮説思考」、設問 8 の「問題解決力」、その土壌となる「論理思考(ロジカルシンキング)」をミックス
して、全体の繋がりが分かるような構成にする。
さらに、「1 つのケースを、色んな切り口で考えてもらう」ことで、「分かった気になる」ことを防ぐ工夫もする。
そうやって感度を上げてもらった状態で、続く講座では、「本物のケース問題」にチャレンジしてもらう。
ケースは、私が厳選した、実務レベルの問題を解いてもらう。(ケース面接用の、役に立たないものではない)
楽しみにしていてほしい。
前回も話したが、
皆さんの悩みや、今後立ち塞がる壁は、まだまだ「量」を増やせば、いくらでも乗り越えられる。
皆さんが、上級者から教わるべきなのは、「スキル」ではなく、
そのスキルを得た背景にある訓練が、どれほどの「量」なのかを知ること。
彼らは、皆さんの想像をはるかに超える「量」をこなしてきたから、今日がある。
「ここからは量の勝負」だと肝に銘じて、一心不乱に精進してほしい。
ここから先の学びは、学校のやり方は通用しない。
「一度学んだことを整理する」みたいな、やり慣れた方法を試したい気持ちは分かるが、
それで脱落した人を数多く見てきたからこそ、皆さんには、ムダな時間を過ごしてほしくない。
整理の核となる「示唆」のスキルが無いのに、何を「軸」に、整理するつもりなのか?
ここからのさらなる飛躍を、心から期待している。