我が国において、児童福祉法等で保護されるのは18歳未満の子どもに限られていますが、法律上は18歳も19歳も未成年者であり子どもです。一人で完全な法律行為をすることはできません。ところが、児童養護施設等においては18歳になると措置終了というのが原則であるため、高校を卒業するといきなり自立を迫られるという子どもがほとんどです。中には15歳で退所する子どももいます。しかし、18歳で本当に自立ができるのかというと、実際は困難なことが多く、大人になる前に社会生活で挫折をしたり貧困に苦しむというケースも少なくありません。また、施設で育った子どもでなくとも、親がいない、あるいは親の援助が受けられない子どもも多数存在しますが、18歳になった途端に無収入になり、奨学金という名の借金をしなければ大学にも行けず生活もままならない、ということが多いのも実情です。
そのような、社会的に保護が薄くなってしまう年代の子どもがしっかりと社会において自己の存在意義を見出し大人の一員として社会生活がおくれるよう、様々な形の自立支援事業を実施して退所児童等の巣立ちを支援するとともに、施設等退所児童以外で親の支援を受けられない18歳以上の子どもについてもその貧困を防ぎ、自立を支援していくことが必要だと考えました。
2014年1月17日より「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が施行され、同年8月には「子どもの貧困対策に関する大綱」が定められました。その中には、「児童養護施設等の退所児童等のアフターケアを推進する」ことが掲げられています。
その趣旨に則り具体的には、児童養護施設や里親のもとで暮らしているうちから、自立のための支援講座等を行い一人暮らしや就職に備え、巣立った後もしっかりと自分の足で歩いていけるようになるまで、見守りを行なう相談事業を行います。
また、子どもの経済的困窮を一時的に手助けし、子どもの孤立を防ぐため、自立支援のためのシェアハウス事業を行うことを目標とします。一人でアパートを借りるためには連帯保証人が必要だったり、未成年者が一人では賃貸借契約が困難である等の問題点を、当NPOが貸主になることで解決し、また一人暮らしが不安な子どもも、一応の独立した居住空間を持ちながら、同じような境遇の未成年者と関わることで不安を解消し、そこで、完全な自立に向けたプログラムを展開したり、多様な相談に応じる体制を整えることで、自立を手助けしていきます。
【NPO活動概要】
1 支援を行う対象者(原則)
・児童養護施設等で養育されている等の社会的養護を受けている子ども
・上記のような社会的養護経験者
・親の支援を受けられない、親がいない等
のおよそ15歳~25歳の者
・その他、社会人になるための自立支援を
必要としている者
・ひとり親家庭の子ども
2 事業の内容
・社会人になるための自立支援講座や
法律講座の開催等
・退所後相談等の自立支援相談事業
(アフターケア事業)
・住宅支援(シェアハウス)事業
・就労支援事業
・社会的養護経験者の交流事業