札幌「資本論」に学ぶ会

札幌「資本論」に学ぶ会 札幌でマルクスの「資本論」の学習会をやってます。 毎月第4土曜日午後2時から札幌エルプラザです。 「資本論」の学習会を毎月第4土曜日午後6時半から札幌エルプラザで行っています。

04/02/2024

中国の「統一」圧力を退けた台湾総統選
――台湾労働者の課題は支配階級との闘いの構築

◇台湾総統選・立法院選の結果

 総統選では民進党・頼と国民党・候、民衆党・柯の三つ巴の争いになった。争点の一つが米中の帝国主義的対立の狭間にあって台湾が、米中とどう向き合うかである。現蔡政権の継承を表明する与党民進党・頼は「米国と協調し、中国には屈しない」、国民党・候は「米中間で台湾の利益確保」、そして民衆党・柯は「イデオロギー対立からも脱去」とした。選挙結果は、頼が約4割、候が3割強、柯が3割弱の得票で頼が勝利、中国による「統一」を退けた。しかし立法院選では民進は前回から14減、国民党が10増で第一党、民衆党も3増やしたが、国民党も立法院定数113の過半数には届かない。大衆はこのねじれた選挙結果で政権への批判を現した。

 台湾との統一を掲げる中国は、選挙前に「戦争か平和かの岐路にある」と台湾を威圧した。一方で中国は輸入禁止にした一部台湾産農産物を一部業者に解禁し、また、福建省を統合の「モデル地区」に設定し、台湾青年が起こした企業のサポート体制を整えたり台湾からの入境手続きを簡素化したりし、平和統一に向け経済的結びつきを強める政策で台湾の若者を懐柔する策を弄している。しかし習が呼びかける台湾の「一国二制度」による統合は、香港で無残にも踏みにじられた今では、誰にも信用されない。

 選挙後バイデンは、「独立は支持しない」と述べ、ブリンケンは「台湾海峡の平和と安定を維持し、平和的に解決できるよう取り組む」と強調し、現状維持を求めた。

 中国は、選挙後台湾に代表団を派遣したアメリカを批判し、「中国は完全統一を実現する」と民進党政権を強く牽制した。

◇台湾の経済発展と米中日の対立

 台湾のGDPは一人当たりでは3万3千ドルで世界ランキング34位、日本32位、韓国35位と並んでいる(IMF2022)。

 その台湾の経済成長を牽引しているのが半導体産業だ。半導体チップを製造するいわゆるファウンドリは、2021年時点で1000億ドル(約13兆円)規模の巨大産業となっている。その中でTSМCなどの台湾企業は世界のファウンドリ市場シェアが65%を占めている。のみならず今では、半導体の設計に特化し自社工場をもたないファブレスや半導体材料のシリコンウェハーの生産でも世界のトップクラスだ。

 台湾企業は世界のIT機器の受託生産市場で82%のシェアを占めており、その大半が中国の工場で生産されている。台湾の対外投資は圧倒的に中国本土向けだったが、蔡政権の2016年以降は対中投資が年を追うごとに減り、ASEANや米国など中国以外の世界への投資合計が対中を上回るようになった。

 バイデン政権は、安全保障から「サプライチェーンの強靱化」のために、TSMCなどの台湾メーカーに先端半導体の中国での生産や対中輸出の停止を求め、中国との対立を激化させている。

 中国もハイテク分野での「自立自強」をめざしており、台湾企業にとっても依然中国は、整った生産ネットワークをもつ重要な市場である。東アジアは世界有数のサプライチェーン(部品供給から製品販売まで)が構築され、日米台はもちろん中国もその経済的恩恵を享受する。中国が台湾を支配すれば、世界で最も重要な産業の一つを中国政府が手中に収めることになるであろう。

 米政権は歴代、中国による台湾侵攻も、台湾による独立も望まず、「現状維持」を求める立場を取ってきた。その結果が、台湾防衛の意思を明らかにしない「あいまい戦略」であり、これは中台双方との微妙なバランスの上に成り立ってきた。

 しかし軍事力が増し、台湾への圧力を強める中国との対立から、アメリカは台湾の軍事力強化への支援も着々と進め、台湾への武器売却を加速させてきた。去年8月には、これまで主権国家を対象としてきた対外軍事融資(FMF)を初めて台湾に適用し、8千万ドル(約114億円)の軍事援助を決めた。

 これは今後5年間で100億ドルにもなりうるもので「FMFだと、アメリカは自国の在庫から、自国の金を使って直接兵器を送ってくる。そのために一連の承認手続きを経る必要がない」(BBCニュース2023・11・8)と言われるように、アメリカは台湾の軍備拡張に進んでいる。

 日本の南西諸島での台湾有事に備える軍備拡張は、中台の対立と深く関わるもので、台湾を始めとするこれらの地域における日本の権益、覇権を守る日本の帝国主義的策動に他ならない。

◇台湾労働者の課題

 台湾人のアイデンティティーに関する調査(1992~2020年)では、すでに多くの大衆が台湾人と意識し、国家選択に関する調査(2000~2018年)では、台湾の人々が望む両岸関係の今後は「独立」がほぼ20%、「統一」は10%台、そして「現状維持」が60%に上っている。

 中国は台湾を実質的に統治しておらず、台湾は独自に選挙を行うなど政治的に自立している。台湾は経済的に中国との関係を深めているが、経済的にも自立している。「台湾独立」、台湾の「民族的独立」を勝ち取ることは、もはや台湾労働者の課題とはいえない。「台湾独立」を認めず「統一」をいう習は、その帝国主義的野望を台湾に広げようとしている。

 今回の選挙でも「物価の上昇」や「低い賃金」などに労働者の政権批判が向けられた。台湾労働者にとって、自らの生活条件の向上や地位の改善を阻み、労働者を抑圧する資本の支配の変革が闘いの課題となっている。台湾労働者は、中国の労働者とともに手を携え、世界の労働者とともにブルジョア体制の社会主義的変革の闘いの構築に向かうであろう。 (佐)

労働の解放をめざす労働者党機関紙「海つばめ」第1467号2024年1月28日より

★『資本論』に学ぶ会 1月の学習会1月27日(土) 14:00〜16:30札幌エルプラザ 3F 音楽室1第5章「労働過程と価値増殖過程」第1節「労働過程」を学習します。感染症に相次ぐ戦争と大虐殺、分断される世界、混沌とする時代を迎えました。...
19/01/2024

★『資本論』に学ぶ会 1月の学習会
1月27日(土) 14:00〜16:30
札幌エルプラザ 3F 音楽室1

第5章「労働過程と価値増殖過程」第1節「労働過程」を学習します。

感染症に相次ぐ戦争と大虐殺、分断される世界、混沌とする時代を迎えました。
世界中で急速に発展するITやAI技術。逆に、貧困に格差、急激な物価上昇と上がらない賃金、飢えと飽食。悪化する地球環境に大規模災害。
資本主義とは何か、この社会はどうしてこうなのか、どうしたら変えられるのでしょうか?
ぜひ一緒に学びましょう。『資本論』はその手掛かりを与えてくれるはずです。

『資本論』学習会 2024年1月27日(北海道): マルクスの『資本論』第1巻を読んでいきます。読んだ部分の中で今の社会が抱える問題とどう関係しているのか話し合います。 - こくちーずプロを使えば、驚くほど簡単で安全な....

資本の搾取が不正検査の根源だダイハツ不正は資本の腐敗を暴露 “良品廉価の車づくり”のダイハツにおける検査不正問題は拡大し、12月には国内4工場すべての操業を停止した。不正を調査した「第三者委員会」(社外の弁護士などで構成)が12月20日に発...
12/01/2024

資本の搾取が不正検査の根源だ
ダイハツ不正は資本の腐敗を暴露

“良品廉価の車づくり”のダイハツにおける検査不正問題は拡大し、12月には国内4工場すべての操業を停止した。不正を調査した「第三者委員会」(社外の弁護士などで構成)が12月20日に発表した報告書では、不正行為は174個で39年前から続いていたことを明らかにした。第三者と言ってもダイハツが金を出して依頼した“第三者”であり法的権限はない。結局、不正を表面的に“暴く”だけで、反省のポーズを示すものでしかない。

◇労働者に責任を押し付けた報告書

 「不正行為に関与した担当者は、やむにやまれぬ状況に追い込まれて不正行為に及んだごく普通の従業員」(調査報告書)。認証業務は、開発車両が法律で求められた安全基準を充たしているかをテストする部署であり、認証試験に合格して初めて国交省から型式認定を受けて販売することが出来る。この認証試験において別のデータを流用する、定められた手順で試験をしない、などの不正が繰り返されてきた。

 67年トヨタグループ入りしたダイハツで、89年以降社長に就任した8名のうち6名がトヨタ出身者である。トヨタの副社長白水が会長に就任して開発したミラ・イースは開発期間を17か月と大幅短縮して発売し、スズキから06年にシェアトップを奪った。短期開発は、限られた開発費で競争を勝ち抜くための手段として、トヨタ出身の社長や会長が占める中で、ダイハツの開発に組み込まれていった。

 短期開発で生み出される良品廉価は、徹底的なコスト削減によって生み出される。検査現場においてはやり直しがきかないスケジュールで、上司に相談しても、”で”や”自分で考えろ”と無責任な回答しか返ってこなかった。

 「報告書」は、「これだけ大規模な不祥事となった原因は、現場担当者のコンプライアンス意識の希薄化や認証試験の軽視」と現場労働者に責任を押し付けた。しかし、会社こそが認証試験の重要性を軽視し、生産する車種が増加し、電子化や安全基準の項目拡大に伴い検査業務が増大したにもかかわらず、検査部門の人員を10年に対し22年には三分の一にまで削減した。

 今回の不正が明るみに出たきっかけは「側面衝突試験」不正に対する現場労働者の「内部告発」から“芋づる式”に発覚したのであるが、不正の手口の多さに業界関係者をして「まるで不正のデパートだ」と言わしめるほど内部に不正がはびこっていた。それは短期開発の中で、現場任せのチェック体制も不十分(報告書)な状態の中で、現場労働者に不正検査を強いた会社にすべての責任がある。

◇不正を生み出す産業資本の腐朽化と寄生化

 検査不正や品質問題が相次いで明らかになったのは16年4月、三菱が燃費不正を公表してから。スズキ、日産、スバル、神鋼鋼線、三菱電線、タカタ、神戸製鋼、丸善石油、三菱電機、日立金属、京セラ等々。21年までに40件の不正が発覚した。

 トヨタグループ・デンソーの燃料ポンプを搭載した自動車のリコールが19年から開始され、12月26日に世界で1600万台を超えた。台数は増えることが確実視され、7月には死亡事故も発生している。燃料ポンプのプラスチックの品質不良が原因と言われる。世界中から安価な部品を調達するデンソーは、EV化の中で燃料ポンプの品質管理や検査はどうでもいいと考えていたのだろう(22年1月には燃料ポンプ事業は愛三工業に譲渡)。日野自動車の排ガス不正、豊田自動織機のエンジン排ガス不正、愛知製鋼の品質問題など不正行為が繰り返されている。

 日本は80年代後半からのバブル景気で、産業資本も設備投資を拡大した(90~92年は年間6・5兆円程度拡大)。半導体や電子機器など世界をリードする分野をはじめ日本の工業製品は高品質と高性能、低価格で輸出を拡大したが、90年代前半のバブル崩壊と08年のリーマンショックは、産業資本の過剰資本をも明らかにし(92~15年まで需供ギャップは96、08、13年以外マイナス)、企業はリストラ合理化を進めた。

 産業資本は、設備投資を削減しバブル景気の中で膨れ上がった負債の清算に追われた。日本企業は、IT革命とそれを生み出した半導体の飛躍的発展、スマホやソフトウエアの”世代交代”にほとんど関わることができなかった。

 ”失われた30年”は、資本主義の発展の原動力でもある生産設備の更新を遅らせ(政府の資料でも、「90年代の終盤から14年度頃まで、企業は除却・償却以上の投資を行ってこなかった」と分析している)、技術開発は停滞した。資本は利潤の為に低賃金の非正規労働者を大量に生み出しリストラ、合理化を進めた。検査や品質管理部門は利潤目的の生産では、人員削減の対象である。資本は良品廉価を掲げるが、人員が削減され、責任を現場に押しつける資本の生産では”順法”の検査も品質管理も不可能である。

 日本企業はバブルとリーマンの危機を契機に、海外に利潤を求めて資本投下を行ない、海外労働者(21年で製造業420万人)を搾取し利潤を獲得する一方(08年以降の海外収益は国内収益の70%程度)、国内の生産的労働を縮小し(製造業従事者は92年1569万人から22年は1053万)、経済の空洞化が進み、寄生的で頽廃した帝国主義国家に転化した。

◇検査・品質不正の原因は資本の搾取労働にある

 相次いで発覚した不正検査や品質問題は、利潤を目的とする生産現場で老朽化する生産設備を更新せず、最低限の人員の中で現場労働者に”YES”という選択しか出来ないように追い詰めた中で発生した。

 資本による賃労働の支配こそが検査・品質不正を生み出している。労働者は不正の押し付けに断固反対し、理不尽な人員削減を認めず労働の解放のために闘おう! (古)

労働者党機関紙『海つばめ』2024年1月14日」第1466号より

31/12/2023

The formation of the Palestinian state is a starting point.

On the 12th, the United Nations held an emergency special session and adopted a resolution calling for an immediate ceasefire in the conflict between Israel and Hamas in Gaza. 153 countries, more than three-quarters, voted in favor, while 10 countries including the United States and Israel opposed, and 23 countries abstained. International backlash against the United States, supporting Israel and backing the massacre, is increasing.

◇ Israel is likely to lose support from the international community.

The genocide by the Israeli military against Palestinians has devastated the northern region, and the attacks have shifted to the southern region. Of the 2.2 million Gaza residents, 1.8 million evacuated according to the Israeli military's "evacuate to the south" instructions, but now those evacuation locations are under attack, with hundreds of locations being bombed daily.
On the 13th of this month, the Gaza Health Ministry announced that the death toll since the start of the fighting on October 7th was 18,412, and the number of injured was over 50,000. The Israeli military began a "water siege" operation on the 12th, pouring seawater into underground tunnels to kill Hamas leaders, and the brutality of the Israeli military is going beyond the norm.
Even US President Biden, who vetoed the resolution calling for a ceasefire at the UN Security Council on the 8th and defended the Gaza massacre as an exercise of self-defense, criticized, saying, "The Netanyahu government must change."

◇ The "two-state solution" proposal is being discussed once again.

In 1947, a year before the end of the British Mandate for Palestine, the UN General Assembly adopted a resolution dividing the region into two states, one for Jews and one for Arabs. However, in 1948, after Israel declared independence, five Arab League countries declared war, leading to the First Arab-Israeli War. As a result, Israel won and established a state, and many Palestinians were expelled as refugees.
The Labor Party once pointed out, "If the Arabs had accepted the 'Palestine' state proposal at that time, the history of Palestine might have been different. The subsequent struggle between Arabs and Jews in the Palestinian region has become barren, grim, and a quagmire with no prospect of resolution until now" ('Kaitsubame' No. 1157, October 2, 2011).
Amidst such circumstances, the international momentum for the "two-state solution" has increased since the shock of the October 7th military attack and Israel's Gaza offensive. Wang Yi, a member of the Central Political Bureau of the Chinese Communist Party, who was previously passive about the Palestinian issue, stated after the UN Security Council meeting on November 19th, "The 'two-state solution' is the only way to solve the Palestinian issue," and proposed the early convening of a large-scale international peace conference with authority and effectiveness (China declared its participation in the power struggle in the Middle East under the pretext of promoting peace). On November 27th, the "two-state solution" was agreed upon at the Arab-EU Foreign Ministers' meeting.
The international momentum for the "two-state solution" that has grown in the wake of the October 7th attack has led to proposals from various countries, including China, the United States, and bourgeois nations, to create an international institution or something similar for the formation of the Palestinian state, and there is no objection to the active participation of Palestinians. "Two-state solution is impossible," says the one-state solution advocate (Iran, Pape). "Reconstruction of relations under the principles of correct democracy" and "Victory in the liberation struggle means creating a democratic state that includes all the people living in that land" ('Ten Myths About Israel'). Israel has begun a war of aggression to oppress and control Palestine. Beautifying democracy is nothing more than following bourgeois states.

◇ Israel and the United States, refusing peace, must take responsibility!

"(The Netanyahu government) does not want anything like approaching the 'two-state solution'" (Biden), and the Netanyahu government has consistently taken a position of refusal. However, support for Netanyahu in Israel is low (28% on November 11th), and he is instigating a war for war, even encouraging the war for the destruction of Hamas, to maintain power. The Israeli military announced that it would take several months to destroy Hamas.
One of the factors that made the resolution of the Palestinian issue difficult was the "Vision for Peace" proposed by Trump in 2020, which advocated a "realistic two-state solution." Based on the current situation (Israel occupying 61% of the total and only 39% of the area under Palestinian autonomy, which is also fragmented), the proposal suggested a "two-state solution" for the benefit of Israel. Taking advantage of the proposal, Netanyahu has expanded settlements in the occupied West Bank, suppressed Palestinians, and under the protection of the Netanyahu government, 700,000 people have been advancing the Israelization of Palestine in 150 settlements, violating Israel's domestic law.
The U.S. has supported Israel economically and militarily as the frontline against the Arabs. Israel does not allow less than 39% of the Palestinian Autonomous Region to be under the control of the autonomous government, and it controls everything, including infrastructure, economy, and movement. The U.S. has nurtured and assisted Israel in becoming a militaristic state that oppresses and dominates Palestine.
If the United States seriously considers the "two-state solution," it must immediately stop military support for Israel and withdraw Israeli troops and Jewish settlers from the West Bank Autonomous Region. Only when the United States refrains from exercising its veto power at the Security Council and takes the first step toward "sanctions" against Israel, will the construction of the Palestinian state make significant progress.
The Netanyahu government, which justifies the extermination of Palestinians for "its own security," is trying to turn Gaza into "Auschwitz." The accomplice United States must take responsibility for Netanyahu's "great crime."

◇The formation of the Palestinian state is the starting point of the workers' struggle.

The misfortune of Palestine lies in the corrupt Abbas government of the autonomous region, which manipulates aid to various countries for its own benefit, and has become a corrupt regime tainted with corruption and decadence (demand for Abbas's resignation was 75% in a December 20 survey). The political opposition to this has been represented by the struggle of religious political organizations, such as the Islamic Resistance Movement (Hamas), rooted in the teachings of Islam. The urgent task for the people of Palestine is the construction of a Marxist political organization that fundamentally criticizes the ideological positions of nationalism and Islamic movements.

For the workers, the "two-state solution" is neither the goal nor the endpoint but the starting point of the struggle. With the formation of a democratic state in Palestine as a starting point, the working class of Palestine, within the framework of the "nation-state," initiates a struggle to elevate themselves to the ruling class—namely, the struggle of the working class, with the liberation of labor as its objective, begins.

The formation of the Palestinian state will bring conditions for the Palestinian workers and Israeli workers to overthrow their respective governments based on a common position of internationalism and to unite in solidarity for the liberation of labor.

The task for the Israeli working class, which has undergone capitalist development, is the overthrow of capital's dominance and the liberation of labor. This struggle is also a fight to overthrow the Netanyahu government, which oppresses and economically usurps Palestine, and its coalition with religious Zionism and extreme right-wing parties advocating Jewish supremacism.

The fusion of Israeli and Arab workers will be realized within the context of the workers' world revolution that transcends "ethnicity" and the nation-state.

Workers Party aiming for the liberation of labor.
from ”Umitsubame” No.1465 24/12/2023

腐敗深める国家財政軍事費と借金さらに膨張2023年12月28日         政府は24年度予算案を閣議決定した。総額は112.4兆円。前年度比で2.3兆円の減額で、12年ぶりの減額と言っても、コロナ禍の23年度の当初予算の予備費5.5兆...
28/12/2023

腐敗深める国家財政
軍事費と借金さらに膨張
2023年12月28日

        
 政府は24年度予算案を閣議決定した。総額は112.4兆円。前年度比で2.3兆円の減額で、12年ぶりの減額と言っても、コロナ禍の23年度の当初予算の予備費5.5兆円を4兆円減額して1.5兆円にした結果であり、過去で2番目の規模となった。
        
 予算は実質的に膨張しており、その主な要因は、高齢化で年金、医療など社会保障関連予算(37.7兆円)の増加(前年度当初予算比2.3%増)を除けば、軍事費と国の借金返済や利払いである国債費の膨張が目立っている。
        
 軍事費は1.1兆円増の7.9兆円(同前16.6%増)と10年連続で過去最高を更新、共同通信によれば軍事費の予算規模は国内総生産(GDP)の1.3%に相当する。
        
 その主な経費は、ツケで購入した兵器の支払いが3.9兆円と、軍事費の約半分を占めている。その他、敵基地攻撃とミサイル防衛を一体化させる「統合防空ミサイル防衛」の一環として「イージス・システム搭載艦」(2隻)の建造費の着手として3731億円(昨年末の想定より1.5倍となる)、部隊物資輸送ヘリ「CH47JA」等取得費3088億円、F35戦闘機取得費(15機)2402億円、中国やロシアが開発を進める極超音速ミサイルを迎撃するミサイルを日米共同開発するための経費757億円などである。
        
 24年度は総額5年間で43兆円にもなる「防衛力整備計画」の2年度目であり、日本の軍事費は、「平和国家」の証しとしてきた「専守防衛」の枠をとっくに超え、「イージス・システム搭載艦」建造や超音速兵器の迎撃ミサイル開発に見られるように帝国主義国家としてますます攻撃的となり、かつ膨張を続け財政を圧迫している。
        
 一方、国債費は1.7兆円増の27.0兆円(同前7.0%増)で過去最高となっており、歳出全体のほぼ4分の1が国の借金の返済に充てられることになっている。うち利払い費は23年当初より1.2兆円多い9.7兆円である。これまで日銀の金融緩和策で年間想定金利は1.1%に抑えられてきたが、年間1.9%に引きあげられたために利払い費が増えた。
        
 歳入では新たに34.9兆円(歳入の公債依存度は31.2%)もの国債を発行することになっているが、そのうち新たに事業に使えるのは僅か7.9兆円にすぎず、27兆円は借金の元利返済に充てることになる。
        
 普通国債の発行残高は来年度末には1105兆円余とGDP(2022年度名目GDPは566兆円)のおよそ2倍にも達する。政府は膨れ上がった国債の返済を借り換えるために新たな国債発行でやりくりしてきた。しかし、これまでの超低金利策は通用しないだろうし、今後金利の上昇は避けられない。金利が上昇すれば、そのたびに利払いが雪だるま式に増加し、国家財政はますます圧迫され、財政はひっ迫する。
        
 内閣府が公表した試算によると、「名目3%ほどの経済成長が続く場合、名目長期金利は32年度には3.2%に達するという。そうなると32年度の国債費は38.5兆円、うち利払い費は18.4兆円にのぼる見込み」だという。(朝日 12・23)
        
 鈴木財務相は24年度予算案について、「歳出規模や新規国債発行を前年度に比べて減額でき、財政健全化に向けた一つの道筋が出来たのではないか」と述べている。だが、予算規模が減少したといっても、既にみたようにコロナ禍が過ぎ平常時に戻ったため、過大に見積もられた予備費が減ったためであって、実際的には社会保障費や軍備費は増加しており、国の借金である国債費は増加している。政府は必要な政策を借金に頼らず税収などでどれだけ賄えるかを示す「基礎的財政収支」を25年度には黒字にするという目標はそのままだというが、これはまったくの絵空事である。
        
 戦争準備のための軍事費と借金のための国債費の膨張は、国債の保有者である銀行など金融資本や資産家などに濡れ手に粟の利益を与えるだけであって、国家財政をますます疲弊させ、その負担は増税、激しいインフレなど労働者に犠牲を押し付ける以外のなにものでもない。(T)

労働者党WEBSITEより

イスラエルの軍事企業と「武器の生産・販売取引」を契約した日本の軍事企業 日本は1967年、当時の佐藤総理が「武器輸出三原則」を表明し、武器輸出を全面禁止してきた。 その内容は、(1)共産国、(2)国連決議により武器等の輸出が禁止されている国...
25/12/2023

イスラエルの軍事企業と「武器の生産・販売取引」を契約した日本の軍事企業

 日本は1967年、当時の佐藤総理が「武器輸出三原則」を表明し、武器輸出を全面禁止してきた。

 その内容は、(1)共産国、(2)国連決議により武器等の輸出が禁止されている国、(3)国際紛争当事国又はそのおそれのある国に対しては、武器輸出を認めないというものだった。

 しかし、日本の武器等の輸出を巡る方針は第二次安倍政権の発足以降、大きな転換を見せた。

 2014 年に安倍政権が 「武器輸出三原則」を撤廃し、武器の輸出入を基本的に容認する「防衛装備移転三原則」を閣議決定してから、武器輸出の動きは加速した。

 この背景には大学での軍事研究と武器輸出の国策化に対して、一貫して財界から強い要請があった。2015年9月、経団連は大学に対して「安全保障に貢献する研究開発に積極的に取り組むことを求め」、政府に対しては「防衛装備品の海外移転は国家戦略として推進すべきである」と主張して、軍事費の拡大と東アジア諸国などへの武器輸出の推進を強く要求した。

 政府にはこうした輸出の促進を通じて、日本の防衛産業を強化するねらいがあった。防衛装備品の輸出が厳しく制限されるなかで、受注先が自衛隊にほぼ絞られて頻度も少なく防衛産業から撤退する企業が相次いでいる中、自衛隊の装備品の安定的な調達や整備にも支障が出かねないという危機感が政府にある。そこで海外への輸出拡大を進めて、市場を広げることによって防衛産業の衰退を防ぎたい思惑がある。

 “はじめての防衛白書第3版”には、「日本の防衛装備品の研究開発・生産・調達を安定的に確保し、新しい戦い方に必要な先端技術を防衛装備品に取り込むためには、日本の防衛生産・技術の基礎を確立することが大切です。/民間企業が積極的に防衛の仕事に携わってくれるよう、防衛事業が魅力的なものとなるよう防衛省も様々な取組をおこなっています。」と書いてある。

 こうした中、世界最大級の防衛装備品の見本市「DSEIジャパン2023」が2023年3月15日から17日まで、幕張メッセで堂々と開催された。

 開催前には学者や市民らが反対の共同声明を発表していた。また「平和国家」を標榜する国で繰り返される武器見本市に批判が上がり、会場入り口には約四百十人の市民らが集まり「武器はいらない」と訴えた。

 もともとは英国で2年ごとに開かれてきたが、日本では2019年以来2回目となる。今回は、米国やドイツ、イスラエルなど65カ国から250社以上が参加した。防衛省や外務省、経済産業省などが後援し、会場内には日本、英国、イタリアが共同開発する次期戦闘機の模型なども飾られた。

 この見本市で、日本エヤークラフトサプライと伊藤忠アビエーションはイスラエル軍事企業エルビット・システムズ社とを締結した。

 日本エヤークラフトサプライが生産や保守管理を担い、伊藤忠アビエーションが販売促進を行うという。

【エルビット・システムズ社とは】

 エルビット・システムズ社は、国際的なハイテク企業で、幅広く、防衛、自国の安全保障、および世界中の商業プログラムに携わっている。同社は、空中、地上、および海中での無人システムのリーダー的企業で、Hermes 900 MALE UAV、先端的 ROOK 無人ロボット車両、および Seagull 無人軍艦プラットフォームを含むシステム・ポートフォリオを擁している。

 モデルHermes 900 UAS は、さまざまな高性能センサーを装備しており、広いスペクトル域で地上や海の標的を検知できる。Hermes 900 は、地平線や水平線のかなたまで持続してマルチペイロード機能を提供しており、イスラエル国防軍(IDF)のみならず世界中で数十カ国が調達している。Skystrikerは完全に自律した徘徊型兵器(LM)で、操作者が指定した標的を特定、捕捉し、機体内部に装着した最大10キロの弾頭で攻撃できるため、高精度の成果が可能である。

 エルビット・システムズ社は、ガザへのジェノサイドを強行しているイスラエル軍に武器を供給し、パレスチナとの戦いで、パレスチナ人を実験台にして武器を開発してきた企業である。

【日本エヤークラフトサプライとは】

 防衛・航空宇宙機器の輸出入及び、製造、修理を事業としている会社であり、以下の様な挨拶文がホームページに掲載されている。

 「日本エヤークラフトサプライ株式会社は、日本の防衛・航空宇宙産業の発展に寄与することを使命として1958年(昭和33年)3月の創業以来、社是「誠実・信頼・感謝」の基に、防衛・航空宇宙業界における専門商社として、お客様の様々なご要望にお応えすべく取組んで参りました。」

 エルビット・システムズ社と業務提携を結ぶことによって、同社がエルビット・システムズ社のシステムをローカライズを含めて、提供することによって整備や改修も容易にできるという契約である。主要取引先は防衛省である。

【伊藤忠アビエーションとは】

 伊藤忠アビエーションは100%伊藤忠商事の子会社であり、主に海上自衛隊が運用する航空機に搭載される機体部品・電子製品に関するプログラムを担当している。 具体的には、海外メーカー製防衛装備品についての提案、輸入販売、修理・整備に関する支援をしている。

防衛部門の紹介(同社ホームページより)

〈2010年度より運用を開始した、ボーイングKC-767空中給油・輸送機の後方支援を実施しています。KC-767空中給油・輸送機は、航空自衛隊の戦闘機や輸送機などに空中給油を行うのみならず、輸送機として人道支援等我が国の国際貢献にも大きく寄与しています。/2000年度より運用を開始したE-767早期警戒管制機の後方支援を行っています。E-767早期警戒管制機は空から常時警戒を行い、日本の空を守るかなめとして活躍しています。/川崎重工業がライセンス国産を行うボーイングCH-47J/JAヘリコプターに使われるボーイング社製品の輸入販売及びサポートを行っています。CH-47J/JAヘリコプターは、陸上自衛隊及び航空自衛隊で運用されている大型輸送ヘリコプターで国内外における災害救助で活躍した実績を持ちます。/F-15J/DJ戦闘機をはじめとする防衛省が運用する多数の航空機用装備品を製造しているHoneywell International Inc.の輸入販売を行っています。〉

 伊藤忠アビエーションは以下の表に見る様に政府・防衛省と深く結びついている。

伊藤忠防衛費

 3月1日に、イスラエルを代表する新聞ハアレツが「ロシア侵攻の初期の勝者、イスラエルの防衛産業」というタイトルの分析記事を出した。副題は、「ウクライナ戦争でドイツは国防予算を倍増し、他の欧州諸国も武器の調達に躍起になっている。大勝利を収めたのはエルビット・システムズ(Elbit Systems)で、株価は2日間で18%急騰している」というもの。

 3月1日に、イスラエルを代表する新聞ハアレツが「ロシア侵攻の初期の勝者、イスラエルの防衛産業」というタイトルの分析記事を出した。副題は、「ウクライナ戦争でドイツは国防予算を倍増し、他の欧州諸国も武器の調達に躍起になっている。大勝利を収めたのはエルビット・システムズ(Elbit Systems)で、株価は 2 日間で 18%急騰している」というもの。

 「ウクライナ紛争によって恩恵を受ける軍需産業の株価は軒並み10%.20%上昇! 大儲けで笑いが止まらない!」とイスラエルの防衛産業がウクライナ戦争から初期に得た利益に特化して報道している。

 ハアレツの記事は「イスラエルの防衛産業関係者」の言葉として「ウクライナでの一連の出来事」により、「目が覚めた。我々は未曾有のチャンスを手にしており、その可能性は狂おしいほどだ」と、率直な「歓喜」の声を伝えている。

 多くのウクライナ人、ロシア人が命を失い、土地を追われて難民化している状況に、これほどまで歓んでいる者たちがいる。

 彼らはこの紛争が即時停戦に終わるのは望まず、ウクライナとロシアの早期の和解を望まず、逆に戦線の拡大を望んでいることだろう。その分だけ「兵器市場」が爆発的に拡大するのだから。

 パレスチナとの戦いでもイスラエル政府に武器を収め大きな利益を得たことだろう。

 イスラエルの代表的な防衛産業のエルビット・システムズは、米国子会社であるエルビット・システムズ・オブ・アメリカ(ESA)を通じ多数の米国の軍事企業を傘下に収めているのを始め、英国、ドイツ、オーストリア、ルーマニア、ハンガリー、スウェーデンなど、NATO各国に多くの子会社を所有している。

 その株式はテルアビブ株式市場や米国ナスダック、フランクフルト株式市場、シュトゥットガルト株式市場、ミュンヘン株式市場などに上場され、世界中から資金を集めている。

 エルビット・システムズ社との契約は日本の企業がイスラエルの戦争犯罪企業の共犯者となるということである。いま目の前で行われているガザ虐殺への加担そのものである。

 パレスチナ労働組合が、全世界の労働者に向けて、イスラエルへの武器輸出を阻むために闘うことを必死に訴えている。世界各地では軍事企業をストライキやデモで実力包囲する闘い、武器運搬のための荷役積み込みを阻止する闘いが展開されている。

 日本では戦争の準備が急速に進められている。中国が攻撃してくるとの口実で南西諸島での要塞化が進んでいる。「反撃能力」に活用するミサイルの配備を急ぎ、日米合同訓練が定例化する中、大規模な弾薬庫の増設や港湾整備に向けたボーリング調査が近く本格化し、ハード・ソフト両面で整備が急ピッチで行われている。

 日米間で協力を決めた民間施設の利用も広がる。地元が反発する中、新石垣空港(沖縄県石垣島)を使用し、訓練期間中、大分や奄美、徳之島の空港には米オスプレイが相次いで緊急着陸した。

 政府は23年度から5年間の防衛費を総額43兆円程度とする方針で、見本市にも力が入っているようだ。防衛相は3月14日の記者会見で「諸外国との防衛装備・技術協力をより一層推進したい」と述べた。

 戦争を食い物にする資本家と結託するブルジョア政治家は許せない。資本の支配は絶対イヤだ。 (Y) (一部加筆)

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「横浜労働者くらぶ」学習会案内
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 1月の予定:いよいよ『資本論』第2巻の学習会が始まります。奮ってご参加ください!

◆「資本論」第1巻前半学習会
(1月3日は会場の都合で中止です。)
・1月24日(水)19時.21時 / 県民センター703号室
*第7章「剰余価値率」を学習します。

◆「資本論」第2巻学習会
・1月10日(水)18時30分.20時30分 / 県民センター703号室
*第1章「貨幣資本の循環」(エンゲルスの序文も含む。)

◆レーニン「カール・マルクス他18篇」(岩波文庫) 学習会
・1月17日(水)18時30分.20時30分 / 県民センター703号室
*論文「マルクス主義の歴史的発展」他2篇をやります。

 会場都合などで日程変更することもありますので、事前にご連絡ください。

連絡先
Mail:[email protected]
Tel 080-4406-1941(菊池)

神奈川県で『資本論』の学習会を行っている仲間の「横浜労働者くらぶ36号」で、日本の軍事企業について調べレポートしており、軍事強国化と闘う材料になると思いますので紹介します。(担当) イスラエルの軍事企業と...

パレスチナ国家形成は出発点 12日国連は、緊急特別会合を開き、ガザでのイスラエルとハマスの紛争について、即時停戦を求める決議案を採択した。4分の3以上に当たる153カ国が賛成、米国やイスラエルなど10カ国は反対、23カ国は棄権した。イスラエ...
22/12/2023

パレスチナ国家形成は出発点

 12日国連は、緊急特別会合を開き、ガザでのイスラエルとハマスの紛争について、即時停戦を求める決議案を採択した。4分の3以上に当たる153カ国が賛成、米国やイスラエルなど10カ国は反対、23カ国は棄権した。イスラエルとその後ろ盾として虐殺を支える米国に対する国際的な反発は高まっている。

◇支持を失いつつあるイスラエル

 イスラエル軍のパレスチナ人に対するジェノサイドは、北部地区を壊滅させて攻撃は南部に移った。220万ガザ住民のうち180万が、イスラエル軍の「南部に避難せよ」という指示に従って避難してきたが、今やその避難場所が攻撃の対象となり、一日に数百か所が爆撃されている。

 ガザの保健省は今月13日、10月7日の戦闘開始からの死者数が18,412人、負傷者が5万人以上と発表。イスラエル軍はハマス幹部を殺害するために、今月12日から海水を地下トンネルに流し込む"水攻め”作戦を開始、イスラエル軍の蛮行は常軌を逸している。

 8日の国連安全保障理事会で停戦を求める決議案に対して拒否権を行使し、ガザ虐殺を自衛権の行使と擁護する米国バイデン大統領でさえ、無差別の爆撃によりイスラエルは世界からの支持を失い始めていると発言し、「ネタニヤフ政権は変わらなければならない」と批判した。

◇再び語られ始めた「二国家解決」

 1947年、イギリスによるパレスチナ委任統治終了の前年、国連総会で当該地域をユダヤ人国家とアラブ人国家の2つに分けるというパレスチナ分割決議を採択した。しかし48年にイスラエルが独立宣言を行った直後、アラブ連盟5カ国が宣戦布告し、第1次中東戦争が勃発。結果、イスラエルが勝利し建国を果たし、パレスチナ人の多くは難民としてパレスチナの地を追われた。

 労働者党はかつて、「この時、アラブ人が『パレスチナ』国家案を受け入れていれば―中略―、パレスチナの歴史も違ったものになっていただろう(これは果たして単なる『後知恵』というものか、それとも何か賢い教訓を含んだ、歴史総括であろうか)。その後のパレスチナ地域のアラブ人とユダヤ人の争いは不毛であり、陰惨であり、しかも解決の展望がなかなか見えない泥沼のようなものとなって現在に至っている」(『海つばめ』1157号2011・10・2)と指摘した。

 そのような状況の中、10・7軍事急襲とイスラエルによるガザ攻撃を前に世界各国から「二国家解決」が提案され声高に叫ばれている。パレスチナ問題に消極的であった中国の王毅中央政治局委員は、11月19日国連安保理会合後、「『二国家解決』がパレスチナ問題解決の唯一の打開策だ」、「パレスチナの人々の前途命運に関わる問題において、いかなる国にも拒否権はない。パレスチナ問題は中東問題の核心」と発言し、大規模で、権威と実効性を備える国際的な和平会議の早期開催を提案した(和平促進を名目に、中国は中東における覇権争いに参戦することを宣言したのだ)。11月27日にはアラブ・EU外相会合で「二国家解決」が合意された。

 10・7の衝撃を受けて高まった「二国家解決」の国際的気運が高まり、中国、米国やブルジョア各国がパレスチナ国家形成のために国際機関か何かを作り、それにパレスチナ人が積極的に参加しすることに、我々は何の異議もない。

 「二国家解決は不可能」と一国解決論者(イラン・パッぺ)は提案する。「正しい民主主義的原則のもとで関係再構築」や「その解放闘争の勝利とは、その地に住むすべての人々を包含する民主主義的な国を自らが創造すること」(「イスラエルに関する十の神話」より)と。

 イスラエルはパレスチナを侵略し国内で労働者は搾取され差別されている。民主主義は階級対立や民族差別を覆い隠し、支配階級の利益が追求される。民主主義を美化することはブルジョア国家に追随することでしかない。

◇拒否するイスラエルと米国は責任をとれ!

 「(ネタニヤフ政権は)『二国家解決』に近づくようなことはまったく望んでいない」(バイデン)と、ネタニヤフ政権は一貫して拒否の立場を貫いているが、イスラエルにおけるネタニヤフの支持は低く(11・11、28%)、権力維持のためにハマス壊滅を煽って戦争のための戦争を仕掛けてさえいる。イスラエル軍は、ハマス壊滅には数か月間必要だと発表している。

 パレスチナ問題の解決を困難にした要因の一つが20年にトランプが提案した「平和のためのビジョン」で、「現実的な二国家解決案」を主張したが、ヨルダン川西岸地区を現状(イスラエルが全体の61%を占領しパレスチナの自治権が及ぶ地域は39%でしかも細分化されている)を前提に、パレスチナ国家を建設するというイスラエルのための「二国家解決案」を提案したのだ。

 提案に乗じてネタニヤフは、西岸地区占領地に入植地を拡大し、パレスチナ人を弾圧し土地を取り上げる〝武装入植者〟を先頭に、今では150か所の入植地に70万人がイスラエルの国内法に違反しながら、ネタニヤフ政権の庇護のもとパレスチナのイスラエル化を進めている。

 米国はアラブに対する最前線として、イスラエルを経済的軍事的に支援してきた。イスラエルはパレスチナ自治区の僅か39%足らずしか自治政府の管理下に置くことを認めず、水や電気のインフラや経済、移動も全てを統制している。米国はイスラエルに対し、パレスチナを抑圧支配する好戦的軍事国家に肥大化することを育成し援助してきたのである。

 米国が「二国家解決」を真剣に考えるのであれば、イスラエルに対する軍事支援を直ちに停止し、パレスチナ西岸自治区からイスラエル軍とユダヤ人入植者を撤退させなければならない。安保理で拒否権を行使せず、イスラエルに対する”制裁“に踏み出した時に初めて、パレスチナ国家建設が大きく前進するだろう。

 パレスチナ人の抹殺を「自国の安全」のためと正当化するネタニヤフ政権は、ガザを「アウシュヴィッツ」にしようとしている。共犯者の米国はネタニヤフの”大罪“の責任を取らなければならない。

◇パレスチナ国家形成は労働者の闘いの出発点

 パレスチナの不幸は、自治区政府アッバス政権が、各国の自治政府に対する援助を懐にねじ込む、汚職と堕落にまみれた腐敗政権であり(アッバス辞任要求は20年12月調査で75%)、それに対抗する政治もイスラム教の教義を引きずった宗教的政治組織であるイスラム抵抗運動(ハマス)らの闘いによって代表されてきたことである。民族主義、イスラム主義運動の思想的立場を根本的に批判したマルクス主義的政治組織の建設がパレスチナの人々の喫緊の課題である。

 労働者にとって「二国家解決」は目的でも終点でもなく闘いの出発点である。パレスチナにおける民主主義国家の形成を出発点に、「国民国家」の中でパレスチナの労働者階級は、〝自らを支配階級に高める〟闘いすなわち、労働の解放を課題とする労働者階級の闘いが始まるのである。

 パレスチナ国家の形成は、パレスチナ労働者とイスラエル労働者が国際主義という共通の立場で自国政府を打倒し、労働の解放のために連帯して闘う条件をもたらすであろう。

 資本主義的発展を遂げているイスラエル労働者階級の課題は、資本の支配の打倒、労働の解放である。その闘いは、パレスチナを抑圧支配し経済的に簒奪するネタニヤフ政権と連立する宗教シオニズム、ユダヤ人至上主義の極右政党を打倒する闘いでもある。

 イスラエルとアラブの労働者の融合は、“民族”や民族国家を止揚する労働者の世界革命の中で実現されるのである。(古)

労働者党機関紙「海つばめ」第1465号 2023年12月24日より

15/12/2023

腐敗する自民党政権打倒!
裏金作りを謀り 横領した議員どもを放逐せよ

 自民党の安倍派による政治資金パーティーにて、派閥議員に課したノルマを超えたパーティー券代金の未記載があり、これを調査した学者から既に検察に告発されている。

 安倍派がパーティー券の販売収入のうち、その一部を政治資金として記載せず、同時に支出をも記載しなかったのは、派閥議員に裏金としてキックバック(還流)するためであった。それゆえ議員側でも、意図的にこのカネを収入として記載していなかった。この裏金は、政治資金規正法に縛られるカネではなく、議員が公式の政治活動以外に裏で自由に使えるカネ、権力を維持するためのカネに他ならない。

 国会議員は歳費(給料)と年2回の期末手当で2千万円もの収入を得ており、その他に、「文書通信交通滞在費」が月額100万円、立法に関する調査研究活動を名目とした「立法事務費」が月額65万円支給されている。これらを加えると、年収入は4千万円以上となる。さらに、運賃などが無料になるJR特殊乗車券、国内定期航空券なども交付され、秘書を3人まで公費で雇うことができ、「秘書雇用手当」として約2千5百万円が支給される。国会議員の年収入は実質的に7千万円にのぼる――労働者の平均年収の10倍以上、非正規労働者の20倍以上だ!

 国会議員はこのような大枚を支給され(原資は税金)、企業献金・団体献金などの献金をやめるという名目で成立した政党交付金(全ての国民から250円を集めた金額に相当する320億円の公金)の半分を自民党がせしめていながら、そのうえに組織的に裏金作りを謀り、これを横領し、安倍派の大半の議員がこの恩恵にあずかっていた。1千万円以上を横領した議員は10人以上になり、4千万~5千万円も懐に忍ばせていた輩もいたのだ。安倍派が直近の5年間で所属議員にキックバックしていた裏金の総額は5億円に上り、発覚していないそれ以前の分も推計すれば、軽く10億円という途方もない金額になる――生活費を切り縮めて毎日を過ごしている労働者に対する冒とくだ!

 かつて安倍政権は政治や財政を“私物化”し、お友達の国家主義者に国有財産を優先して払下げ、その真実が明るみに出ても国会でウソの答弁を繰り返した。それでも安倍は国有財産の贈賄の罪を受けず、国会での偽証罪でも告発されず、その後もいい気になって政権の座に居座ってきた。安倍の死後も安倍派は政権の中枢で権力をふるい、この安倍派にすり寄る企業は見返りを期待して献金を続け、裏金の原資となる派閥のカネは膨らんだ。

 今回の安倍派のキックバックという横領は、安倍派、否、自民党の驕りと腐敗と堕落の象徴である。なぜなら、安倍派のみならず、二階派や岸田派でもキックバックが行われていたことが判明しているからだ。我々は労働者に次のように呼びかける。自民党政権を打倒するために抗議やデモなどの大衆闘争を集中し政治闘争・階級闘争を発展させよう! (W)

労働者党 代表委員会

混迷を深めるミャンマー ――疲弊する国軍支配 ミャンマー北東部で今年10月27日、少数民族武装3勢力が共闘し国軍への攻撃を始めた。さらに2021年のクーデターに反発して国軍に対する武装抵抗を進めている民主派勢力も連携し、攻勢を強めている。◇...
06/12/2023

混迷を深めるミャンマー ――疲弊する国軍支配

 ミャンマー北東部で今年10月27日、少数民族武装3勢力が共闘し国軍への攻撃を始めた。さらに2021年のクーデターに反発して国軍に対する武装抵抗を進めている民主派勢力も連携し、攻勢を強めている。

◇クーデター以降の政治状況

 国軍は21年2月1日、国民民主連盟(NLD)スーチー政権が圧勝した2020年11月の総選挙に不正があったと主張し、総選挙後初の国会が召集されスーチー政権の継続が決まる日に軍事クーデターを起こし、国家の権力を掌握した。スーチー国家顧問やウィンミン大統領らが国軍に拘束され、軍事政権は非常事態宣言を出した。
 これに対しNLDは、国軍の特権を認めた現憲法の廃止を21年3月末に宣言、4月に国軍に対抗する国民統一政府(NUG)を発足させ、5月には国軍の弾圧から市民を守るための組織として国民防衛隊(PDF)を設立した。NLD側の抗議活動・抵抗運動に対し、国軍・治安部隊は無差別に発砲し弾圧している。殺害された民主派活動家と市民は4175人に上る(「政治囚支援協会」23年11月7日)。
 軍事政権は、当初、非常事態宣言を1年間とし、23年8月には自由で公正な複数政党による総選挙を実施するとした。しかしその後、民主派の武力闘争は続き、非常事態宣言は半年毎に延長され、今年7月31日に国軍はさらに半年の延長を発表した。しかし国軍は、圧倒的な武力弾圧でも軍に抵抗する民主派勢力を鎮圧することはできていない。
 スーチーらは、禁固刑によって拘束され、その他の多くの政治活動家も収監されたままである。また、政治活動は厳しく監視され、民主化運動は弾圧され、政党活動が制限されている。スーチーは言いがかりのような罪で訴追され、昨年末までに計33年の刑期が言い渡された。スーチーは今年7月には、ネピドーの刑務所の収監から、官舎に移され軟禁されている。
 国軍に反発する市民を懐柔する狙いがあるのであろうが、しかし、民主派の武装闘争は、すでにスーチーの影響力を超えたところにまで進んでいると言える。
 10月末に始まった少数民族武装勢力による国軍への攻撃は、民主派勢力も連携しており、国軍の劣勢が続いている。

◇内戦状況の深化

 公務員、教員、医療従事者の多くが、職場を放棄する不服従運動(CDM)を展開して抵抗し、縫製労働者を中心とした労働者が国軍に対する抗議活動を行っている。
 不服従運動の参加者は一時、全国で36万人に達したが、国軍は抵抗運動を弾圧し、さらに刑法を改正し、「犯罪者」として運動参加者の取り締まりに乗り出した。生活のために一部は職場に戻り、現在は一時のような盛り上がりはないが、不服従運動は今も続いている。
 NUGは21年9月に、自衛のための武装闘争を宣言し、PDFにまとめられた市民武装組織が闘いを展開している。これまでの抗議デモは、国軍との武力闘争に発展し、国土の真ん中に位置する中央乾燥平原から北西部のインド国境にかけての地域に広がっている。山間部の少数民族武装勢力が参加し、全土で国軍との衝突が起きている。国軍は砲撃や空爆で対抗し、村が放火される事件も相次いでいる。
 ミャンマーは独立以来、70年以上にわたって、中央政府及び国軍と自治拡大や権利向上を掲げた山間部の複数の少数民族武装組織との内戦が続いてきた。
 クーデター以降は国軍とNUGが、それぞれ少数民族武装組織を懐柔し、味方にしようと動いていた。
 こうした情勢の下、中国と国境を接する北東部シャン州拠点のタアン民族解放軍(TNLA)、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)、西部ラカイン州拠点のアラカン軍(AA)の3つの少数民族武装勢力は10月27日、軍事政権の打倒と親軍派によるネット犯罪組織を一掃するため、国軍への大規模攻撃を開始したと発表し、他の武装勢力に対し、国軍を倒すために共闘を促した。
 3武装勢力は、27日に中国との国境ゲートや国軍の拠点を占拠し、11月5日までに100近くの軍の拠点や中国との国境検問所を占拠した。戦線は他地域にも拡大し、中部マグウェ地域では3日、全ビルマ学生民主戦線(ABSDF)が複数の警察署を占拠、PDFは6日、北部ザガイン地区のコーリン市を制圧した。
 8日には国軍のミンスエ暫定大統領が、少数民族と民主派の武装組織による攻勢が「国家の分裂」をもたらす恐れがあると危機感を表明した。
 武装勢力は13日には、西部ラカイン州への攻撃を開始し、国軍は多数の軍事基地を明け渡した。軍は多方面に同時に対処することを余儀なくされ、劣勢に立つ国軍は空爆で応戦するが、思うように反撃できていない。前線で軍の兵士の投降が相次いでいる。
 戦闘が始まって1か月が過ぎ、国軍との戦闘は圧政に不満を抱く他地域の少数民族や民主派勢力にも広がり、首都ネピドーなど中心部を取り囲む形で周縁部の地方に波及している。

◇疲弊する社会と労働者の闘い

 クーデター以降、経済の低迷は長期化し、GDP成長率の推移を見ると19年6・8%、20年は新型コロナ感染の影響で3・2%、21年はクーデターと新型コロナの影響でマイナス17・9%と非常に大きな打撃を受けたことが分かるが、22年も2・0%と低成長のままである。
 消費者物価指数上昇率は、21年度3・6%、22年16・2%で、実質賃金は低下を続けている。国軍支配の下で、ますます生活が苦しくなる労働者は、解雇撤回や賃上げを求める抗議活動・ストライキによる闘いを行っている。
 これに対して、国軍は抗議活動をしたとして労働者を逮捕し、扇動法と不法結社法に基づき起訴する弾圧を行っている。ミャンマーは国軍官僚制の下で、国軍系企業を中心に軍の利権構造が築かれ、軍は資本の支配を体現しているのだ。
 少数民族、民主派の国軍に対する闘いは、資本の搾取と抑圧に反対する労働者の階級的闘いと結びつき前進するであろう。  (佐)

労働者党機関紙「海つばめ」第1464号2023年12月10日

贖罪で虐殺を正当化するドイツ国連はガザ虐殺をジェノサイドと声明 ハマスの10・7急襲攻撃後、ショルツ独首相は10月12日独連邦議会で演説し、「われわれの歴史、ホロコーストに対する責任から、イスラエルの存続と安全のために立ち上がることは永続的...
28/11/2023

贖罪で虐殺を正当化するドイツ
国連はガザ虐殺をジェノサイドと声明

 ハマスの10・7急襲攻撃後、ショルツ独首相は10月12日独連邦議会で演説し、「われわれの歴史、ホロコーストに対する責任から、イスラエルの存続と安全のために立ち上がることは永続的な使命だ」と述べ、断固としてイスラエルを支持する考えを示した。連邦議会も全会一致で「イスラエルの安全はドイツの国是だ」と、イスラエルへの連帯決議案を可決。ドイツはイスラエルを無条件に擁護する。なぜか?

◇イスラエルを支えNATOの中心となった西独

 1948年のイスラエル建国から西ドイツは、イスラエルに対する軍事的、経済的援助を中心に関係を強化した。東西冷戦の下で西ドイツは建国間もないイスラエルに対して、ホロコーストに対する賠償として、52年ルクセンブルク補償協定で34億5千万ドルを現物で支払うことに合意した。国家予算の四分の一の軍事費に補償の一部は姿を変え、アラブ諸国との戦争に明け暮れるイスラエルを支えてきたのである。イスラエル建国によってパレスチナを追われた難民の補償にも回すべきという要求に対して西ドイツは、難民問題とユダヤ人迫害を分離する立場をとった。

 55年に主権を回復した西ドイツは、東西冷戦によるソ連の脅威に対抗する必要から再軍備とNATO加盟が認められた。西ドイツは60年に世界第2位の経済大国となり、東西冷戦下の西ドイツは49万の兵力を持つNATOの中心的軍隊として西側帝国主義陣営を経済的、軍事的に支えてきたのである。

 イスラエルとは、57年に秘密裏に武器供与に合意。武器供与ばかりか、両国軍隊の共同訓練、イスラエルの武器購入の代金を西ドイツが肩代わりするなど、ドイツを介した武器調達が続いた。

◇排外主義と闘えないショルツブルジョア政権

 ドイツは移民を積極的に受け入れ、2019年までに世界2位の1300万人の移民を受け入れているがその根本的理由は、深刻な労働力不足というブルジョアジーの要求があるからに他ならない。しかし移民や難民の増加は、失業率が高く発展から取り残された旧東ドイツにおいて難民や移民に対する排外主義的なネオナチ勢力の政治的進出を生み出している。

 10月8日に行われたバイエルン州議会選挙では、「キリスト教社会同盟」(地域政党)が37・0%の得票を得て第1党になったが、ネオナチ政党と言われる「ドイツのための選択肢」(AfD)は前回より4・4ポイント伸ばし14・6%で第3党になった。ショルツ政権与党はいずれも得票を大きく減らした。25日に行われた旧東ドイツの人口6万人に満たないゾンネベルク郡の首長には、AfDの候補が選出された。

 景気後退(GDPは昨年10~今年3月まで連続してマイナス)やウクライナ侵攻による物価高騰、24年から石油ガス暖房機の使用禁止等による負担増、難民の増加に対する反発は、AfDに対する支持(6月の支持率は19%で第2党)となって表れている。

 ネオナチ政党は移民や難民によって仕事を奪われる労働者の反発や、困難な生活に喘ぐ労働者大衆のショルツ政権に対する怒りを、ポピュリズムと排外主義(容易に反ユダヤ主義に転化する)的な主張で取り込み、支持を伸ばしている。ショルツ政権は反ユダヤ主義とは闘うが、排外主義政党の政治的影響力の拡大を阻止することは出来ない。

◇戦争を仕掛けるイスラエル 繰り返されるガザ虐殺

 ドイツはハマスの軍事テロに対して、ハマスを称賛する街頭活動に関わっている親パレスチナ団体の活動を禁止し、ガザ虐殺を推し進めるネタニヤフに対して「イスラエルの安全はドイツの国是だ」とイスラエルとの一体化を改めて宣言した。

 ハマスの軍事テロに対してドイツ国内のアラブ系住民のハマスを支持する自然発生的な抗議運動が燃え上がった。ドイツに定住するアラブ系住民にとって、イスラエルは同胞であるパレスチナ人の抹殺を進める虐殺者そのものだからである。アラブ系住民は米国やイスラエルによって国を追われ、難民として定住したドイツでは、差別され都合の良い労働力として搾取される対象でしかないからである。

 軍事帝国主義国家としてイスラエルは、4回にわたって中東各国と戦争を繰り返して来た。

 スエズ運河の権益確保を目論む英仏とエジプト・ナセル政権打倒でイスラエルが手を組んだ第二次中東戦争は一方的な侵略戦争であり、イスラエルが先制攻撃を仕掛けた第三次中東戦争(67年)では僅か6日間でイスラエルが勝利し、現在もゴラン高原やヨルダン川西岸、ガザ地区を占領している。

 これらはイスラエルから仕掛けた戦争で、いずれも領土拡張と相手国の軍事力解体を狙った戦争である。

 イスラエルは強力な軍事力の一方的行使を何らためらわない、イスラエルはホロコーストの被害者であることを免罪符に、パレスチナ人やアラブ諸国への軍事力行使を正当化するのである。

 ドイツがイスラエルに対して果たしてきた役割は、米国と何ら変わることは無い。米国が中東における帝国主義的権益のパートナーとしてイスラエルに巨額な軍事的、経済的援助を行ってきたように、ドイツもイスラエルと「特別な唯一無比の関係」(メルケル前独首相)と表現しながら軍事的、経済的な関係を継続してきた。

 ユダヤ人の抹殺を図ったホロコーストと、パレスチナ人民に対するジェノサイド・ガザ虐殺に違いはない。16日に「国連専門家は国際社会に、パレスチナの人々へのジェノサイドを防止するよう求める」声明を出した。

 しかし、イスラエルのパレスチナ人に対する虐殺は56年のカフル・カーセム虐殺を筆頭に、ガザに対しては2014年にイスラエル軍によるガザへの大規模な軍事侵攻で、450人の子どもを含む、2200人以上が殺害された。21年5月には11日間にわたって空爆が続き、子どもを含む約2500人が死傷した。今回のガザ虐殺ではすでに17日時点で11078人のパレスチナ人が殺害されている。

◇未来は労働者が創る!「永久の責任」や「人間的未来」を支配階級が語る資格はない!

 ドイツではアラブ系住民による抗議行動を反ユダヤ主義と断じて非合法活動としながら、ネタニヤフによるジェノサイドを容認し、「即時停戦」はハマスの利益になるから反対だと、ショルツ独首相は地方紙主催の討論会で答えた。

 9日に行われた国連人権理事会では、レバノン、カタールからは「表現の自由と集会の自由を守るように」に釘を刺された。“どの口が言うか”というドイツに対する非難にも満足に反論もできない。

 08年のイスラエル建国60周年にイスラエルの国会でメルケル前首相は演説で、「ドイツの歴史の中の道徳的な破局について、ドイツが永久に責任を認めることによってのみ、我々は人間的な未来を形作ることができます」と首を垂れたが、イスラエルもドイツも軍事国家、帝国主義国家として本質的には共通の立場に立っているのである。

 EU盟主であるドイツはGDP3位の経済力、技術力を誇る。これまでの“負い目”を捨て軍事力の増強(GDP2%)に舵を切り、世界4位の武器輸出を促進しようとしている。ドイツは帝国主義国家である。

 労働者の立場は、資本の支配を打倒する闘いである。その中でパレスチナ、イスラエル労働者との民族的、宗教的な違いを克服した、労働者としての連帯を実現することである。未来を代表する階級である労働者階級だけが未来を語ることが出来る。 (古)

労働者党機関紙「海つばめ」第1463号2023年11月25道発行より

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