経済同友会(Keizai Doyukai)

経済同友会(Keizai Doyukai) 経済同友会(Keizai Doyukai), 非営利団体, 丸の内1-4/6, Chiyoda-kuの連絡先、地図と道順、お問い合わせフォーム、営業時間、サービス、評価、写真、動画、お知らせ。

経済同友会は、終戦直後の1946(昭和21)年、日本経済の堅実な再建のため、当時の新進気鋭の中堅企業人有志83名が結集して誕生しました。企業経営者が個人として参加し、自由社会における経済社会の主体は経営者であるという自覚と連帯の下に、一企業や特定業種の利害を超えた幅広い先見的な視野から、国内外の諸問題について議論を重ねています。

02/10/2026

【就業者負担軽減⽀援⾦ 恒久財源の具体化を提言】
10/2 政府が導入を決めた「就業者負担軽減支援金」について、経済同友会は、中低所得者の負担軽減と勤労意欲の向上に向け、恒久財源を確保する具体策を提示しました。

所要額を約1.7兆円と想定した同友会試算では、配偶者控除等の廃止や所得控除から税額控除への移行、金融所得課税の強化などによる財源確保に加え、国による一元的な給付、自営業者やスポットワーカー等の所得捕捉精度の向上を提案。
第3号被保険者制度の廃止なども含め、社会保障・所得税の一体改革を求めています。

本日、財政・金融・社会保障委員会の菊地唯夫 委員長(ロイヤルホールディングス 取締役会長)による記者会見を実施しました。

▼提言詳細はこちら
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/2026/261002.html

30/09/2026

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📣 広報誌「経済同友8-9月号」を公開
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https://ebook.doyukai.or.jp/202608/

<特集 1>
2026年度(第41回)経済同友会 夏季セミナー(P3)
共助成長社会の実現に向けた選択肢~対立軸を直視し、本質的な解決の道を議論する~

<特集 2>
共助資本主義 第6回マルチセクター・ダイアローグ(P20)
共助成長社会で取り組むこれから【前編】

<CLOSE-UP 提言>
人材活性化委員会【提言】峰岸 真澄 委員長(P24)
経済成長と多様な個人の活躍を支える「雇用型自律労働契約」の導入を
~労働法制の令和モデルへの見直し~【改訂版】

<Seminar>
第1375回 会員セミナー(P27)
イラン紛争と中東勢力図の変貌が及ぼす影響
田中 浩一郎 氏
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 教授

<コラム>
私の一文字(P2)
松江 英夫「『青雲の志』という言葉に宿る『志』」
https://www.doyukai.or.jp/pr/motto/2026/260930.html

リレートーク(P26)
植村 幸祐「アメリカへの想い」

私の思い出写真館(P31)
堀江 章子「外資系で働く私と日本文化のつどい」
https://www.doyukai.or.jp/pr/memories/2026/260930.html

<その他>
新入会員紹介(P28)

高等教育機関との連携PTが報告書を公表(P29)

社会のDEI推進委員会が報告書を公表(P30)

経済同友会インターンシップ推進協会(P30)
定時会員総会・会員懇談会を開催

経済同友会の活動をイラストで楽しくお伝えします。
同友会は行動する“DO”友会!(裏表紙)
山口代表幹事が能登を視察しました!~I DO NOTO and YOU?~(7月22~23日)

ぜひ、ご覧ください👀

【原子力規制庁 金子修一長官による講演・意見交換】9月25日、原子力規制庁 金子修一長官を招き、講演・意見交換を行いました。本会合は原子力規制庁長官が経済団体の会合で講演・意見交換を行う初めての機会となりました。金子長官からは「原子力規制の...
28/09/2026

【原子力規制庁 金子修一長官による講演・意見交換】
9月25日、原子力規制庁 金子修一長官を招き、講演・意見交換を行いました。
本会合は原子力規制庁長官が経済団体の会合で講演・意見交換を行う初めての機会となりました。
金子長官からは「原子力規制の現状と今後について」というテーマで講演いただき、その後、質疑応答を行いました。
原子力発電への関心が改めて高まる中、わが国の原子力規制の最新動向について理解を深める機会となりました。

▼HPはこちらから
https://www.doyukai.or.jp/newsrelease/2026/260925.html

【9月18日 山口明夫代表幹事 定例記者会見の発言要旨】冒頭、長谷川閑史元代表幹事の訃報について言及した後、記者の質問に答えるかたちで、日本銀行の利上げ・金融政策、第二次高市改造内閣、AI開発スピードの抑制、年金制度改革等について発言があっ...
24/09/2026

【9月18日 山口明夫代表幹事 定例記者会見の発言要旨】
冒頭、長谷川閑史元代表幹事の訃報について言及した後、記者の質問に答えるかたちで、日本銀行の利上げ・金融政策、第二次高市改造内閣、AI開発スピードの抑制、年金制度改革等について発言があった。

山口:長谷川閑史元代表幹事のご逝去について申し上げる。長谷川元代表幹事は、東日本大震災という国難の直後、2011年4月に代表幹事に就任された。自ら被災地に足を運び、全国の経済同友会と連携して「IPPO IPPO NIPPONプロジェクト」の立ち上げに尽力され、一貫して東北の復旧・復興に寄り添われた。このプロジェクトは本会にとって重要なレガシーであり、現在も能登や熊本(の被災地へ)と支援対象を変え、地域の復興に大きな役割を果たしている。
また、安倍政権下においては、政府の産業競争力会議に民間議員として参加し、歯に衣着せぬ発言で成長戦略に関する議論をリードされた。特にTPP交渉の加速、岩盤規制の打破、国家戦略特区の推進など、民間の力を引き出し、成長につなげるための改革を強く主張された。
本日、本会の幹事会において黙とうを行い、改めて長谷川元代表幹事のお人柄とご功績を偲んだ。私自身、長谷川元代表幹事と海外出張をご一緒したことがあり、企業変革の重要性や、日本企業が世界で勝っていくために何に取り組まなければならないか等、飛行機の中を含め道中、様々なことを教えていただいたことを思い出す。

Q:日本銀行は本日、政策金利を1%程度から1.25%程度に引き上げることを決定し、31年ぶりの高い水準となった。審議委員2人が反対票を投じているが、今回の判断について所感を伺いたい。

山口:(利上げは)様々な議論をした結果だと思うが、景気は非常に強いとみている。銀行貸出も前年比6%(程度)の伸びとなっている。また、物価についても(8月の生鮮食品を除く総合指数の上昇率は前年同月比)1.7%であるが、恐らく、政府の補助金によって上振れが抑えられている面もある(のではないだろうか)。その分が今後徐々になくなることを考えると、インフレ(率)はさらに上昇する可能性がある。企業物価指数も7%を超えており、全体として強含みの状況にある。そうした中で金利をしっかりと引き上げ、継続して(経済や物価の動向との)バランスを取っているのではないかとみている。

Q:今回の利上げを評価しているということか。
山口:経済界としては適切な水準ではないかと考えている。

Q:2024年に金融政策の正常化が始まって以降、今回は前回の利上げから3カ月と、最も短い間隔での利上げとなった。日本銀行は基調的な物価上昇率が2%を上回るリスクも意識していると思うが、市場では今後、利上げのペースが速まるとの見方もある。こうした積極的な利上げ姿勢をどのように評価しているか。

山口:積極的か消極的かというよりは、現在の市場動向を適切に分析していることは間違いないと思う。銀行貸出は金利を引き上げた後も前年比6%(程度)増加している。M&Aや設備投資などに起因していると思うが、結果として経済が非常に強いことを示していると思う。一方で、上振れリスクとして、AIの(進化)や中東情勢などもみていかなければならない。そうした状況を踏まえれば、現在の金利水準は適切に判断されたものと考えている。

Q:ベッセント米財務長官は、(日本は)リフレ政策をやめるべきではないかとの趣旨の発言をされ、日本銀行の利上げを促すかたちとなった。また、今回は政府から利上げを牽制するような発言もなく、日本銀行にとって利上げを行いやすい環境だったと考える。この経緯を踏まえ、今回の利上げをどのように受け止めているか。また、今後の金融政策に対して、政権はどのような距離感を持つべきかを伺いたい。

山口:日本銀行は、基本的には日本の物価、インフレの状況をしっかりとみた上で、独立した形で適切に判断していると理解している。もちろん、米国や欧州との金利差が為替に大きく影響し、その結果としてインフレがさらに助長される環境もあり得る。国内景気の強さ、中東情勢、AI等の進化によって景気がどの程度上向くのか、これまで実施されてきた補助金がなくなった場合にどのような影響が生じるのかもみていく必要がある。
さらに、日本では供給制約も考慮しなければならない。人材不足等によって人件費が大きく上昇しており、それもインフレを上振れさせる一つの要素だと思う。(日本銀行は)そうした状況全体をみながら適切に判断していると考えている。政府の(意向による)ものではなく、マーケットをしっかりとみて判断し、今後も金融政策を継続していくのだと思う。

Q:第二次高市改造内閣が発足した。党役員人事が決まり、経済政策を担う主要閣僚は留任となった。経済界としての受け止めを伺いたい。また、AIについて、開発事業者から開発スピードをある程度コントロールした方がよいのではないかとの発言が出ている。AI業界に身を置いてきた代表幹事に所感を伺いたい。

山口:まず、第二次高市改造内閣の発足については、経済政策、成長を継続的かつ力強く推進する布陣であると理解している。中長期的な視点に立った政策運営と財政の持続可能性の確保について、これまでどおりしっかりと対応していただきたい。
AI(の質問)については、Anthropic、OpenAI(等)から(AIの)開発スピードを少し緩めた方がよいのではないかという話(が出ている件について申し述べる)。どんどん進化するAIについて、現在、人間が管理しているガバナンスの中でコントロールできなくなってきている事象が現れたため、そのような判断をしていることは間違いない。例えば、自動車がどんどん進化し、街中を走り回るようになってきたものの、ブレーキ等の性能が上がっておらず、信号や交通ルールなどもまだ十分に整備されていない状況(を想像してほしい)。一度、少し(開発)スピードを落とし、ガバナンスや様々な仕組みの確立を並行して進めながら、前に進んでいくことは重要である。そのような判断もあると、私は前向きに捉えている。

Q:実際にAI(開発)の現場を見ている中でも、コントロールできない未来がかなり迫っているという肌感覚はあるのか。

山口:確かにAIをコントロールできていない事象が少しずつ現れてきていることは事実だ。しかし、決して未来永劫コントロールできないとは思わない。様々なガードレールや仕組みを整備することによって、適切に社会に浸透していく環境をつくることができると思う。その重要性が、今回、「開発スピードを落とす」という(形で)社会へのメッセージとして出てきたのではないかと思う。

Q:AIをコントロールできない事象が出てきているとのことだが、具体的にはどのような内容か。また、技術開発とルールの整備を今後どのように進めていけばよいか。

山口:AIエージェントが暴走して、本来アクセスしてはいけない情報にアクセスしてしまったといったことが、現在起きている。そこは本来、人間がいくつか設計をして、動きをコントロールできるものと思っていたが、その範囲を超えて動き始めたというのが具体的な事象である。人材の例に置き換えると、例えば100人採用し、この仕事をしてもらう(と決め)、それを遂行する人たちだと期待していたものの、そのうち何人かが、範囲を超えて様々なことを勝手にやり始めた事象、と理解いただくと分かりやすいかもしれない。
(技術開発と規制の整備をどのような関係で進めるかについては)大きく二つある。(まず)技術的にしっかりと管理する仕組みをつくり上げることである。例えばAIエージェントが企業の中で数多く動くとすると、「このAIエージェントはこの領域で、このデータにしかアクセスできない」「こういう業務しかしてはいけない」というように、その範囲を定義する。それをコントロールするプラットフォームをつくり、勝手に様々なことをしないようにする仕組みである。これは技術的に可能であり、どんどん導入していくことになるだろう。(もう一つは)法的な対応というより、暴走したとしても大丈夫なように、大事なデータにアクセスされないよう格納場所をしっかりと管理していくことである。そうした両方の方法があると思う。

Q:(現在の状況はAIが)人智を超えたシンギュラリティに入ったということなのか。(AIが)人智を超えて、制御不能になる可能性はあると考えているか。

山口:(シンギュラリティに入った)ということではない。AIはあくまで人間に取って代わるものではなく、人間の能力を補完するものと考えている。例えば、人間が計算すると1年かかるものを数秒で(計算)することは十分可能だと思うが、それ以外のところはまだまだ代わるものではないと私自身は思っている。一方で、人間の能力を超え、自律的に色々なことをできるようになると仰っている方もいるため、もう少し状況を注視する必要がある。

Q:金融政策で(物価上昇を)抑制するために利上げを行う一方、財政政策では、ガソリン補助金を継続するなど、依然として拡張的な政策が取られている。一般的に、ポリシーミックスにおいて双方が同じ方向を向くことが通常だと思うが、高市政権のこうした財政政策について、どうお考えか。

山口:財政政策自体は、成長を求める場合には重要な施策だと思う。前回も申し上げたが、これを企業経営に当てはめると、企業が成長を目指す際に、各事業部門が様々な投資案件を検討し、より効率的に利益や売上を生み出す方法を考えていく。一方、ファイナンス部門は、企業全体として利益を確保できるのか確認を行い、こうしたアクセルとブレーキのバランスを取りながら経営していく。アクセルを踏むべき局面において、経営トップがコスト削減と足元を固める発言(ばかり)をしていては絶対に成長しない。このバランスの中で、現在、様々な形で新しいことに挑戦しているのであり、私は非常にポジティブに捉えている。
ただし、そうした環境に甘んじることなく、我々企業も再編を進めながら、人材投資や研究開発を行い、国内外の市場を開拓しながら成長していく必要がある。経営者の責務として、この環境を最大限活用し、徹底的に活動していくことが重要である。

Q:第二次高市改造内閣の発足にあたり、昨日公表されたコメント(『第二次高市改造内閣の発足にあたって』2026年9月17日)では、「いまを生きる世代の利益にとどまらず、将来世代に対する責任を基軸に据えていただきたい」と述べられている。この発言に込めた思いと、具体的にどのようなことを念頭に置いているのか伺いたい。

山口:社会保障制度を含め、税のあり方を今後どう考えていくべきか、まさに様々な方々が知恵を出し合って考える時だと思う。短期的には、一部の方が我慢をしなければいけないケースもある(だろう)。しかし、日本全体、かつ将来を考えたときに、それが最終的にベストであるという判断になるケースもあると考える。そうしたプロ・コンも含め、短期・長期の観点から、様々なことを国民全体で共有し、取り組んでいく(べきだ)との思いを文章に込めた。全員が幸せな政策(というものがあるとして)、初めからそれだけを延々と続けるのはほぼ不可能である。ある時には誰かが負担し、(別の)誰かがメリットを享受することもあるが、最終的には皆にとってよい形になるというロードマップや仕組みを考えていくことが肝要である。

Q:国民年金の第3号被保険者制度について、9月に厚生労働省が検討会を立ち上げ、見直しに向けた議論を始めた。経済同友会は廃止を求める立場にあると理解しているが、代表幹事の考えを伺いたい。家族構成や社会の変化を踏まえて廃止を求める声がある一方、育児や介護で働けない人に保険料を課すのは厳しいという声も根強い。対象者を絞って制度を存続させることも検討すべきなのか。また、経済同友会は2024年の提言で、基礎年金部分の保険料徴収を段階的に廃止し、全額税方式に移行すべきと主張していた。消費減税や防衛費強化など、財源確保が大変になっているが、この主張に変わりはないか。

山口:2024年公表の提言通り。第3号被保険者について、その考え方は変わっていないが、子育て世代や働けない方々には何らかの減免(を行う)など、別の方策も組み合わせて最もよい方法を考えるということがベースである。また、基礎年金の保険料を全て税にした方がよいのではないかということも、経済同友会の考え方として(維持して)いる。ただ、ピース(個別制度ごと)で考えるのではなく、法人税や消費税をどうするのか、そもそも税のあり方はどうあるべきかということを(総合して)本会では議論をしており、いずれ皆さまにも共有させていただきたい。(具体的には、)二つに取り組んでいる。一つは、給付付き税額控除のモデルはどうあるべきなのか。近々提言を発表させていただく予定である。(もう一つは、)法人税や防衛費(の財源)、先ほどの第3号被保険者制度など、様々な要素を全てテーブルに載せて、短期、中期、長期の(観点から)見た(あるべき)姿を議論し整理している。

Q:第3号被保険者制度は従来通り段階的な廃止を求める、基礎年金を税方式にするという主張は現時点では変わらないということか。ただ、社会保障全体を見渡して、給付付き税額控除も含めた議論を現在行っているという理解でよいか。

山口:その通りである。第3号被保険者の部分だけを(単独で議論して)「廃止・賛成」とするような話ではない。別の対応を取るべき方々に対しては、その案もきちんと示すよう整理をしている。

Q:AIの開発減速論については、トップランナーであるAnthropicから(開発抑制の動きが)出たということと、数日前には急進左派のバーニー・サンダース氏と、トランプ大統領の元側近のスティーブ・バノン氏から、原則や規制が必要ではないかという声が出ており、超党派で(規制が)必要ではないかと(訴えている)。この意義について改めて伺いたい。また、先ほど例に挙げられた自動車も長い時間をかけて進化し、人命被害も発生する過程で規制も発展した。一方、AIは指数関数的に技術が発達し、規制がなかなか追いつかない面もあり、かつ、その影響は一部にとどまらず幅広い影響や被害が考えられる。技術革新と規制のあり方はどうあるべきと考えるか。

山口:(AIは技術発展の)スピードと影響を及ぼす範囲が非常に広いことは、おっしゃる通りである。もし、ネガティブなインパクトが出ると、社会全体に大きな影響を及ぼすことが十分に考えられる。そのため、スピードを落とそうという判断になったのだろう。それは、私は適切な判断だと思う。
AIを提供する企業側や、プロセッサー製造、データセンターなどの経済圏は非常にいい形で成長しているが、AIを使うユーザー側は、効率化や供給制約、人(手不足)の解決にはなっているものの、(AIによって)新たなビジネスをうくり上げることができているとは言えない。AIを利用して新しいビジネスを構築することを考えていかなければいけないと思う。
また、本会では教育革新委員会を立ち上げたが、その趣旨は、AIによって教育のあり方や求められるスキルが大きく変わること(に対する検討)である。実社会において、この変化になかなかついていけていないということで、(この課題を)冷静に整理をしていかなければいけない時だと思う。とはいえ、おそらく(この変化のスピードは)止まらない。様々な方が研究開発を行い、様々な企業がさらに次のステップを狙って活動をしている。1週間後には、もしかすると私は異なることを申し上げているかもしれない(というほどに変化は激しい)。非常に注意していかなければならない状況だと考えている。

Q:Anthropicのダリオ・アモデイ氏がそういった(開発抑制という)ことを提言したことには意味があるが、開発のモメンタム自体は、なかなか減速しないだろうということか。

山口:その企業(Anthropic)についてはそうかもしれないが、(開発を)止めない企業はおそらく止めないと思う。どんどん進めていくだろう。「世界全体で合意しましょう」と決まればそういった動きになるが、どこまでガバナンスの効いた形になるか。(なかなか)そうならず、難しい環境にあると思う。 以上

9月18日、山口明夫代表幹事の定例記者会見を行いました。
▼会見動画
https://www.doyukai.or.jp/chairpersonsmsg/pressconf/2026/260918.html

18/09/2026

【コリン・ロバートソン次期駐日英国大使 講演】
9月18日、8月に着任したコリン・ロバートソン次期駐日英国大使をお招きし、欧州委員会の会合を開催しました。
英国の産業競争力強化に向けた戦略や日英パートナーシップの展望について講演いただいた後、英国の産業政策やAIをはじめとする最新技術、教育などをテーマに活発な意見交換を行いました。

17/09/2026

9月17日、第二次高市改造内閣の発足にあたって山口明夫代表幹事より、以下の通りコメントを公表しました。

1.本日の内閣改造により、新たな体制が発足した。就任された閣僚各位に敬意を表するとともに、国政の要を担われることに大きな期待を寄せたい。
新内閣には、政策の優先順位を明確にし、何を、いつまでに実行するのかを国民に丁寧に示しながら、具体的な成果につなげていくことを求めたい。とりわけ、AIとデジタルの社会実装を軸とする成長への投資、給付と負担の全体像を示したうえでの社会保障の持続可能性の確保、そして外交・安全保障および経済安全保障への機動的な対応を期待する。
あわせて、こうした重要課題への対応を進めるにあたっては、中長期的な視点に立った政策運営と財政の持続可能性の確保を求めたい。いずれの判断においても、いまを生きる世代の利益にとどまらず、将来世代に対する責任を基軸に据えていただきたい。

2.これらは政府のみに委ねられる課題ではない。われわれ経営者も、生産性の向上と事業の再構築に自ら取り組み、その成果を将来の成長に向けた設備投資や研究開発投資、人への投資、そして継続的な賃上げに還元していく必要がある。また、自らに痛みを伴う提言であっても、日本の将来に必要であれば臆することなく示していかなければならない。
経済同友会は、経営者が個人の資格で、国全体の視点から議論する場である。互いに支え合う力によって成長を実現するという「共助成長」の考えの下、持続的な経済成長と社会の活力向上に向けて、新内閣との建設的な対話を重ねるとともに、経営者自らの行動を通じて貢献していく所存である。

以 上

【9月1日 山口明夫代表幹事 定例記者会見の発言要旨】冒頭、自然災害について言及した後、記者の質問に答えるかたちで、長期金利上昇、令和9年度予算の概算要求、消費減税財源、時間外労働一律抑制の見直し、デジタル活用による地方自治体間の遠隔連携、...
02/09/2026

【9月1日 山口明夫代表幹事 定例記者会見の発言要旨】
冒頭、自然災害について言及した後、記者の質問に答えるかたちで、長期金利上昇、令和9年度予算の概算要求、消費減税財源、時間外労働一律抑制の見直し、デジタル活用による地方自治体間の遠隔連携、原子力バックエンド、温暖化対策、クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)等について発言があった。

山口:自然災害の影響について(述べたい)。千葉県、福井県、石川県、富山県において、集中豪雨により被災された方々に心よりお見舞い申し上げたい。経済同友会にはNPOを含む様々なメンバーが所属している。例えば、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンの大西健丞副代表幹事や、クラウドワークスの吉田浩一郎幹事(が代表理事を務める、一般社団法人災害時緊急支援プラットフォーム)のチームが現地に入り、できる限りの支援に取り組んでいると聞いている。経済同友会としても、何か対応できることがあるのか、引き続き考えていきたい。

Q:本日、長期金利が一時3%台に上昇した。高市政権発足以降、長期金利上昇のトレンドが続いているが、その要因と日本経済への影響について伺いたい。

山口:一番の要因は、中東情勢が非常に不安定になっており、なかなか解決のめどが立たないことによるインフレだと思う。国内に目を向けると、人手不足が非常に厳しい状況にあることも一つの要因である。また、各国、特に日本の財政や国債需給への懸念も要因となっているのではないかと考えている。加えて、ベッセント米財務長官がG20において、日本は利上げをした方がよいという趣旨の発言をしたとの記事を拝見したが、それらも影響しているのではないかと考える。この金利の動きは、最終的には為替にも影響し、経済界にとってプラス、マイナスの両面で影響があるため、かなり注視している。

Q:厚生労働省は、企業の時間外労働に対する労働基準監督署の指導について、これまで月45時間を超える時間外労働が可能な企業に対しても一律に指導してきたが、経済界からの要望も受け、9月からこれを見直すということである。今回の見直しについて、受け止めを伺いたい。

山口:労働時間に関する全体のルールは引き続き担保されており、その中で、局所的な(人材の)需給バランスにうまく対応できるよう考慮されたものだと受け止めている。仕事内容や環境に応じて企業が判断できる柔軟性を持たせることは、よいことだと思う。一方で、ベースとなるのは働く社員の健康である。身体面、精神面の双方をしっかりと見ながら対応していくことは、これまでと変わらず重要だ。また、時間で(仕事を)測るよりも、いかに生産性を向上させるかを考え、人手ではなくAIやロボティクスにシフトできるところはシフトすることにより、極力、人間が従事する仕事の量を減らしながら、付加価値を高めていく。そのような形で進めていくことが重要だと思う。

Q:急ピッチに上昇した長期金利の動き方と、設備投資や国内不動産市場への影響などについて改めて伺いたい。

山口:(長期金利上昇の)スピードについては、この(3%という水準)辺りまでいく可能性はあるのではないかと、おそらくマーケットも各企業も予測の範囲だったと見ている。経済状況としては、この後、日米の金利差がどうなっていくのか、為替に大きく影響を及ぼすため、状況をしっかりと見極める必要があると考えている。

Q:食料品の消費税減税に伴う代替財源の確保を巡って、野党などから法人増税を求める声が聞かれるようになった。財源の捻出は必要だと思うが、法人税に狙いを定めるというのは、成長投資を促す政府の施策との整合性や、国際競争力の観点から疑問に思うところもある。代表幹事のお考えを伺いたい。

山口:国際競争力を削ぐような結果になってはいけないと思う。一方で、一つの財源であることも間違いない。それによるメリットとデメリットをしっかりと評価した形で、判断をしていくことになると思う。反対でも賛成でもないが、一つの財源として、しっかりと検討することが重要だ。

Q:8月17日に発表された地方自治に関する提言(2025年度地域共創委員会『人口減少時代の地方自治 ―単独・自前型から連携・分業型への転換―』)について、地方自治体が単独・自前で全ての住民サービスを提供するのではなく、連携や分業を提言していた。今のような災害時や復興支援においても必要な視点だと思うが、必ずしも近接する自治体と連携するに限らず、デジタル技術を活用すれば飛び地ともつながれて効率化できるという話だった。実際にこのようなケースや可能性があるのか、デジタルを活用した広域連携による行政の効率化があり得るのか伺いたい。

山口:日本全国で人口が減少していく中で、適切なサービスを提供する事例として、例えば地方銀行が挙げられる。地方銀行は昔、各金融機関の中にそれぞれのITの基幹システムを持っていたが、複数の銀行が1つのコンソーシアムになって、共有できるところは共有しようという取組みがある。各行で個別にサービスを提供するところは行う。それで全体の費用、それからスキル不足や人手不足(を解消し)、全体でのサービスレベルを上げていく。そのような対応に取り組まれている。それらは公共のサービスについても十分適用できると思う。教育やおそらく病院のシステムもそうだろう。物理的にそこにいる必要がなくなり、様々(連携の)パターンがこれから生まれてくるのではないか。

Q:来年度予算の概算要求が、総額で140兆円超になる見通しについて、所感を伺いたい。また、これが財政悪化への懸念に繋がり、長期金利(の上昇)に影響したという見方もあるようだが、見解を伺いたい。

山口:概算要求は、143兆円(前後の見通し)と理解している。しかし、2026年度の当初予算と2025年度の補正(予算)を合わせると140.6兆円となり、2~3兆円程度の増額となっている。今回の概算要求は、補正(予算)も組み込んでいると説明されていることから、apple to appleで比較すると2~3兆円の増額レベルであると考えている。ただ、事項要求がいくつか書かれており、それらがどの程度の規模になるのか、今後ウォッチしていかなければならない。企業経営に当てはめて考えてみると、社長が各事業部に「来年はもっと経費を削減しよう」と言うと、(それぞれが)昨年よりも低い金額で一生懸命に(業務を)するが、やり方を(大きく)変えるなど、よほどのことが無い限り対前年比で売り上げは伸びない。別のダイレクションで、ある程度の費用(増加)は見るが、昨年より10%売り上げを伸ばす方法を考え、成長にコミットしようという場合、もちろん(費用は)積み上がってしまうが、大事なことは積み上がったものを会社全体で見てみることだ。この(概算要求の)ケースでは国全体で見て、短期に最も効果の出るもの、中長期的に効果が出るものをしっかりと精査をして費用の割当ての優先順位をしていくことが一番重要であると思う。また、これまでの(予算の)使い方を精査し、ワイズスペンディングを含め、短期、中長期(それぞれ)の投資対効果を見ながら、予算のアロケーションを検討していくものと考える。その成り行きに注目していきたい。

Q:昨日、国から茨城県の自治体に(高レベル放射性廃棄物の)最終処分の文献調査を申し入れた。それについては前進(した)と思うが、他方で(日本原燃の)再処理工場の竣工は(今年度中という目標時期から遅れ、)来年度以降に延期(の可能性)も取り沙汰されている。バックエンド政策に対する今の評価を伺いたい。

山口:バックエンド事業については、再処理工場を含め、様々取り組んでくださっていることは評価している。原子力の稼働は経済成長を含めて十分な貢献をする一方で、(廃棄物の)処理の問題など、課題もある。極端な話、原子力を動かさずに経済成長を抑えるのか、(もしくは)ある程度原子力を動かし、課題にも正面から対応していくのか。このバランスをどうしていくのか、その全体を見ていくこと(が肝要)だと思う。

Q:柏崎刈羽原子力発電所(6号機)が再稼働し、フロントエンドは前進している感がある。今後、政府にはバックエンドも同様に前進させてほしいということでよいか。

山口:そのとおり。ただ、エネルギー(源)は原子力だけではない。自然エネルギーも含め、どの時点でどこまで行うのか、その際どんな課題があるのか、中長期なロードマップがどんどん共有されていくことが望ましい。その(時々の)状況は、技術の進歩や様々な環境で変化していくため、それを更新しながら、都度、建設的な議論をして前に進めていくということだと思う。

Q:2年間の(食料品の)消費税減税の財源の議論として、政府においても法人税が俎上にのぼった場合、検討に値するという理解でよいか。また、メリットやデメリットには現時点でどのように考えているのか。

山口:法人税を上げることによって、今の継続的な賃上げに影響が出るかもしれない。また、国際競争力を削ぐ可能性があるかもしれない。そうであればマイナスであるが、影響が軽微であれば、財源を確保する方法の一つとして、選択肢としてあると思う。この点は整理をしていくことになると考えている。

Q:長期金利の上昇は、日本だけではなく世界全体で起きていることを踏まえ、考えていく必要があると考えるか。また、政府の純資産に与える影響や状況を見ていかないと、適切性を欠く気もする。これらを含め、日本の経済財政政策への示唆を伺いたい。

山口:色々なパラメータがある中で、金利(上昇)は日本だけの話ではない。米国でもいろいろな議論が起きており、非常に注視している。日本銀行も含め関係者の方々には、外交を含め、全体を見据えた上で適切に金融政策を実施いただくことを期待している。

Q:法人税の問題も国際的な状況が非常に関係する。法人企業は(どの国に)立地するかによって、法人所得税の課税率を下げてきた過去の歴史があり、(国際的な法人税率)引下げ競争が生じてきた。その中で日本(の法人税)だけ高止まりをしていいのかということが、これまで課税率を引下げの議論だったと思う。その議論が米国で起きており、それらの状況を見極めて国際的な潮流を見定めて、自分たちのやり方を変えていかなければいけないのではないか。

山口:国際競争力と申し上げているのは、そのような部分の話のことである。

Q:令和9年度予算の概算要求が、長期金利の上昇要因になっているとの見方もあるが、見解を伺いたい。

山口:概算要求が長期金利(上昇)の一つの大きな要因になっているかは、現時点ではまだ明確ではなく、今後、より明確になるだろう。さらには、年間5兆円(規模)の消費税減税に係る財源の話も、今後、明確になるだろうし、防衛費の拡大も一つの要素として残っていると思う。それらが出揃い、着地点が見えてくれば、金利や為替に影響してくることは間違いないと思う。

Q:消費税減税や防衛費(の拡大)のいずれも現時点では、長期金利への影響をそこまではっきり言える段階ではないということか。

山口:そのとおりである。

Q:多発する自然災害を地球温暖化の影響と捉えているのか。仮にそうであれば、温暖化対策は今がラストチャンスとも言われる中、経済団体として会員企業や国への働きかけや、国際的な課題として積極的に関与・発信していくことについての見解を伺いたい。

山口:ご指摘はもっともだと思う。(国内の)集中豪雨のほか、欧州では大規模な火災も起きている。最近では、ネパールでの土石流(による洪水被害)もある。そうした(災害の)要因が温暖化によるものなのかどうかについては、私は専門家ではないためわからないが、(自然災害の発生状況が)過去と現在とでは明らかに異なる。(自然災害の多発が)温暖化によるものであれば、本会としても(自然災害との関係性について)調査し、強く発信するべきものと考える。

Q:クールジャパン機構の廃止が検討されたことについて伺いたい。本件は、官による目利きが十分に機能しない場合、官民ファンド運営の危うさを示す証左になったと思う。今回の(日本成長戦略における)17の戦略分野への370兆円の官民投資に与える影響などについて、見解を伺いたい。

山口:(詳細を把握しているわけではないが)予算の概算要求の件と同様であると考える。370兆円の官民投資についても、世の中の変化が激しい中では、当初の計画通りに投資から確実なリターンを得られるとは限らず、10戦10勝というわけにはいかない。したがって、最も重要なことは、投資し、予算をつけて実行する中で、想定通りの効果を得られない、もしくは、ほとんど効果がないと見極めた際、すぐに止めることができる仕組みである。一方で、(投資に対して)大きな効果が期待できる、あるいは想定以上の効果が見込まれると判断した領域には、そこにヒト・モノ・カネを集中させるといった柔軟な運営は極めて重要であり、その辺りをしっかりと実行していただきたい。企業も同様に様々なところに投資し、短期的、あるいは長期的にリターンが得られると考えて事業を進める。しかし、環境や世の中の情勢が変われば、早期に(事業を)止めると判断することもある。この判断には勇気がいることである。これまでに多くの資金を投じてきた、あるいは一定の約束をしてきたという事情があったとしても、状況に応じて変えていかなければ、傷口が大きくなる。私が申し上げるまでもなく、政府においても、そうした点をしっかりと検討いただいていると思う。

Q:今回は(廃止に向けた)判断が遅かったということか。

山口:クールジャパン(機構)について、(廃止に向けた)判断が遅かったのか、早かったのかについて、(それを判断できるほど)詳細を把握していない。

Q:9月の日本銀行金融政策決定会合を前に、市場では利上げの織り込みが9割を超えており、ベッセント米財務長官からも利上げを巡る率直な発言があった。政府内には利上げに慎重な見方がある一方、市場の利上げ観測は強まっているが、この状況をどのように見ているか。また、金融政策(を担う日本銀行)の独立性について、代表幹事個人の考えを伺いたい。

山口:個人的な意見として、日本銀行も当然、さまざまな市場の声やデータを踏まえ、しっかりと独立性を担保し、あるべき姿を追求しながら判断するものと考えている。それについて、私が(日本銀行に対して)特定の判断を求めたり、その動きが適切でないと申し上げたりする立場ではない。 以上

9月1日、山口明夫代表幹事の定例記者会見を行いました。
▼会見動画
https://www.doyukai.or.jp/chairpersonsmsg/pressconf/2026/260901.html

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