03/08/2026
【勇払原野保全活動の報告(2026年7月)】
私たちは、美々川・ウトナイ湖を含む勇払原野の豊かな自然環境を未来へ引き継ぐため、継続的な自然情報の収集や関係機関への働きかけなどの保全活動に取り組んでいます。
7月は弁天沼周辺および勇払川において、巡回と自然情報の収集を実施し、計19種の野鳥を確認しました。
調査地点へ車を走らせていると、頭が白く見える大きな鳥が目に入りました。
停車して確認すると、オジロワシでした。魚を主なエサとし、水辺を中心にくらす猛禽類です。
今回確認したのは頭部と尾羽が白い成鳥でしたが、若い個体は、茶褐色に白い色が混じります。
たまに「ハクトウワシを見た」と写真を見せてくださる方がいますが、その多くは年を重ね、頭部の白さが目立つオジロワシであることが多いです。
そのほかにも、林を好むウグイス、アカゲラ(キツツキの仲間)や、草原を好むノビタキ、コヨシキリ、カッコウなど、さまざまな環境でくらす野鳥が見られました。
また、鳥類以外にも、鮮やかなピンク色の花があちらこちらで咲いていました。
これは「湿原の女王」とも呼ばれるホザキシモツケです。
その異名の通り、湿地を好む植物で、ウトナイ湖周辺でもよく見られますが、本州では3か所くらいでしか見られません。
野鳥たちの繁殖期も終わりに近づき、さえずりも徐々に聞こえなくなってはきましたが、それでも、水辺、林、草原と、それぞれの環境ならではの生きものたちの姿を観察することができました。
こうしたさまざまな環境が一体となって残されていることが、勇払原野の特徴であり、この生物多様性において重要な自然を未来へ引き継ぐため、今後も継続して調査・保全活動に取り組んでいきます。
※弁天沼周辺には私有地がありますので、観察の際には立ち入らないようお願いいたします。
【写真】
①オジロワシの成鳥
②ノビタキが低木の先端にとまっていた
③あちらこちらで咲いていたホザキシモツケ
④弁天沼へじゃぶじゃぶ入っていくエゾシカ
⑤勇払川沿いにいたエゾシカの群れ
※勇払原野の保全活動について
勇払原野とは、苫小牧市を中心とした広大な平野のことです。明治・大正時代には、約8,000haほどの湿地が広がっていましたが、その後の開発の波に押され、現在は点在するわずかな湿地帯が残っているのみです。しかし、そこには数多くの生き物が生息しており、鳥類はこれまでに276種が確認されています。当会では、豊かな自然を有する勇払原野を一体として保全するため、20年以上に渡り保全活動を行っています。
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